「反論できないのは捏造と認めているのと一緒」有罪立証方針の撤回を袴田弁護団が検察に申し入れ

いわゆる「袴田事件」の再審=裁判のやり直しをめぐり、弁護団は9月7日、静岡地方検察庁に対し有罪立証の方針を撤回するよう改めて申し入れをしました。

袴田事件の弁護団は7日、再審公判で検察が示している有罪立証の方針を撤回するよう申入書を提出しました。袴田巖さん(87)は、1966年、静岡県の旧清水市(現静岡市清水区)で一家4人が殺害された事件で死刑が言い渡されていましたが、2023年3月、東京高等裁判所は犯人のものとされた「5点の衣類」について「ねつ造された可能性が高い」などとして、再審=裁判のやり直しを決めました。

申立書の中で弁護団は、5点の衣類の半そでシャツの表面に残る血痕には、ヘラのようなものでそぎ取った際にできる跡が残り、多量に血液を付けすぎたなどの理由からそぎ落したと考えられると指摘しています。

<袴田事件弁護団 小川秀世弁護士>
「こういう重要なねつ造だという根拠を言っているのに、それに対して反論ができないというのは、捏造と認めているのと一緒じゃないですか」

次回の三者協議は9月12日に予定されています。

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