良い商品を、余るほど与えて、半世紀-。毎週土曜(4~11月)に開かれる盛岡市の「材木町よ市」は今月、1974年の初開催から50年の節目を迎える。季節の野菜、果物や総菜が商店街に並び、近年はアルコール飲料を楽しめるなどバリエーションに富む恒例イベントとして定着した。実行委は新型コロナウイルス禍の苦難も熱意で乗り越え、地域のにぎわいを生むべく意欲をたぎらせる。
歩行者天国の全長430メートルの道路脇に、地元の25店を含む約100店が連なる。県内各地の珍しい野菜やスイーツ、日本酒、雑貨、小物など多彩。地元住民と観光客、老若男女が行き交い会話や買い物を楽しむ光景は盛岡名物となった。
実行委は今月、50周年誕生祭を開いている。土川英司委員長(55)は「50年を迎えた今こそ転換期。若い世代が歌や踊り、漫才など自由に自己表現できる場にしたい」と思い描く。加えて「土曜に限らず普段から商店街に親しんでもらえる工夫が必要だ。材木町を戻ってきたいと思える場所にしたい」と語る。