「台風」の台って何? 今さら聞けないことを内緒でチェック!

今回は「台風」についてご紹介します!

夏から秋にかけて日本には多くの台風がやってきます。

でも、台風の「風」は分かりますが、「台」って何なのでしょう?

「大風」だったらまだ分かりますが。

今さら聞けない答えを内緒でチェックしましょう!

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「台風」の台って何?その答えは……!?

元々、中国から伝わった強い風を意味する「颶風(ぐふう)」という言葉があり、明治時代の欧米文化の影響により「typhoon(タイフーン)」という言葉も使われるようになりました。

その「typhoon」を「たいふう」と意訳したことで、新たに「颱風(たいふう)」という言葉が定着し、その後、当用漢字が定められた際に「颱」の字は画数が多いことから「台」に置き換えられ、「台風」という表記が用いられることになったそうです。

「台風」についてもう少し

ここからは、「台風」について、もう少し詳しく見ていきたいと思います。

先ほどの話をもう少し具体的にご紹介します。

元々日本では台風のことを「野分(のわき・のわけ)」と呼んでいました。

源氏物語などでも野分が使われています。

その後、中国で使われていた「颶風」という言葉が日本に伝わり、江戸時代ごろではこの「颶風」が使われています。

そして、この「颶風」は気象用語として定着していくのですが、明治時代になると欧米文化が入ってきた影響で「typhoon」も使われるようになります。

その他「大風(おおかぜ)」とも呼ばれていました。

それを1908年当時中央気象台長を務めていた岡田武松氏がtyphoonを「たいふう」と意訳したうえで、気象用語に新たに「颱風」を定着させたようです。

1946年に「当用漢字表」が公布され「颱」の字が公の文書で使なくなったため、「颱風」は「台風」として表記されるようになりました。

ちなみに「颱」を訓読みにすると、この1文字だけで「たいふう」と読みます。

台風の語源

台風の語源は諸説あるとされていますが、よくいわれるのがギリシャ神話で最大最強の怪物といわれる「テューポーン(※)」です。

※表記は「テュポーン」「テュポン」「ティフォン」などいくつかあります。

このテューポーンですが、ラテン語では「Typhon」と書きます。

テューポーンは星々に頭が接するほどの巨体を持ち、最高神ゼウスさえ窮地におとしいれる力があります。

その力が、大地を破壊し、荒れ狂う風となって人々を襲ったとも考えられています。

そんな「Typhon」から「typhoon」になったという説です。

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まとめ

今回の「台風」の台って何?の答えは、「颶風とtyphoonから派生した結果」ということでした。 当たり前に使っている言葉でも、その成り立ちを知ることで、より興味深く聞いたり見たりすることができますね。 ふとした時に、「何で台風って台なんだろうね?」というような声が聞こえてきたら、是非、教えてあげてくださいね。 というわけで、 次回の「今さら聞けない」もお楽しみに! 文/ASOPPA!事務局

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