仏裁判所、アバヤ禁止決定を支持 「差別に当たらず」

フランス西部ナントで、アバヤを着て歩くイスラム教徒の女性=8月29日(ロイター=共同)

 【パリ共同】フランスの行政裁判所、国務院は7日、アラブ女性の伝統衣装「アバヤ」を宗教的として学校での着用を禁じた政府の決定を支持した。イスラム教徒の人権団体が差別の恐れがあるとして差し止めを求めたが、国務院は差別に当たらないと判断した。フランスメディアが伝えた。

 キリスト教会と結び付いた王政を革命で倒した歴史を持つフランスは、憲法に政教分離(世俗主義)の原則を明記。公立学校では宗教的シンボルを着用することが法律で禁じられている。

 政府は8月下旬、学校でのアバヤ着用を禁止する方針を発表。9月の新学期から導入し論争を呼んでいる。

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