貯水率さらに低下、手取川ダム24% 水がめ、恵みの雨待つ

まとまった雨がなく、水位が下がった手取川ダム=白山市東二口

  ●上流では川底露出

 記録的猛暑と少雨の影響で手取川ダム(白山市)の水位低下が続いている。6日に26%だった貯水率は8日時点で24%となり、ダムでは普段は水に浸かっている岩肌が露出。上流部では、現れた底の土が乾いてひび割れを起こしている場所も見られた。現時点で市民生活に支障はないものの、回復しなければ影響は避けられず、石川県最大の水がめは恵みの雨を待っている。

 国土交通省金沢河川国道事務所によると、手取川ダムの貯水率は3日に渇水への注意が必要となる30%を割り込んだ。

 このまま低下が続き、20%を切れば発電や水道事業者に節水を要請する可能性がある。同ダムは七尾市能登島から加賀市まで8市4町に水道用水を供給しており、さらに貯水率が下がった場合、水道への影響が懸念されるという。

 白山市東二口のダム湖では8日、むき出しになった岩肌や、高く見える取水塔の水跡が貯水量の減少を印象付けた。上流の同市桑島でも川底近くのコンクリート構造物が姿をさらし、細くなった川が弱々しく流れた。

 金沢地方気象台によると、白山白峰の8月の降水量は101ミリで、8月としては観測史上8番目の少なさだった。9月の降水量は平年並みと見込まれる。

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