「手のひらサイズ」生き生き動物フィギュア 造形作家・渡辺さんの作品、サファリ案内所に展示【大分県】

リーフットに起用した動物のフィギュアを展示するコーナー。紹介する渡辺璃空さん=アフリカンサファリ
親子のゾウ
下を向くキリン
悠々と座るトラ

 【別府】奥別府のアフリカンサファリ(神田岳委園長)は、動物をモチーフに創作活動をする造形作家渡辺璃空さん(19)=大分市=の作品を展示している。親子のゾウや下を向くキリン、悠々と座るヒマラヤタールやトラなどフィギュア30種類42体。体長1~10センチの「手のひらサイズ」の動物の世界が広がる。

 作品展示は、2022年にサファリを紹介するリーフレットを改訂した際に、渡辺さんのフィギュアを登場させたことがきっかけ。リーフレットの配布後、「造ったもの? 素材は何」「実際に見たい」などの声が来園者から寄せられていたという。

 「どの作品も特徴を捉えており、動物への愛情がよく分かる。魅力を多くの人に見てもらおう」と展示を企画。新型コロナウイルス禍も落ち着き、総合案内所内にアクリルケース(横60センチ、縦50センチ)を設置した。

 発達障害のある渡辺さんは小さい時から動物が好き。観察して粘土で再現していたという。高校2年からはオーブン樹脂粘土を素材に本格的に造形アートとして制作している。こだわりは「目の表情」。生き生きとさせるように苦心する。

 渡辺さんにとっては初めての個展で常設展示。「作品を通じてアフリカンサファリや動物が好きになる人が増えてくれたら」とにっこり。

 神田園長は「作品はかわいいとリアルの中間の感じ。教材としても見ることができる。作品を入れ替えることも考えており、何度も見に来てほしい」と話している。

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