栃木県営処分場は15日開業 難工事、8カ月遅れ

完成した「エコグリーンとちぎ」を見学する関係者たち=8月23日、那珂川町和見

 栃木県は8日、那珂川町に整備した県営管理型産業廃棄物最終処分場「エコグリーンとちぎ」を15日に開業すると発表した。当初は1月の予定だったが、搬入路の険しい地形や大雨による影響で工事が約8カ月ずれ込んだ。今後は県内で発生した産廃を中心に埋め立てを始める。

 同処分場は8月に完成。木くずや燃え殻など汚染水やガスが発生する恐れのある管理型の産廃を県内で初めて扱う。容量は東京ドームの半分の約60万立方メートル。県は建設のきっかけになった同町北沢地区に残る大量不法投棄物(周辺汚染土を含む約5万1千立方メートル)についても、年内に撤去・搬入を始める方針。

 同処分場の整備事業には全国初となる民間資金活用による社会資本整備(PFI)を導入。今後は事業体「クリーンテックとちぎ」が運営する。12年の埋め立て期間と終了後2年の同処分場の維持管理期間を経て契約が終了。その後は県が運営を引き継ぎ、廃止に向け、汚染水やガスの濃度が国の基準を下回るまで維持管理を続ける。

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