下野で80代男性流され死亡 宇都宮などで住宅被害も 4日の大雨被害

冠水した交差点を慎重に進む乗用車=4日午後1時5分、宇都宮市横田新町

 宇都宮、真岡市など県内で計5回の記録的短時間大雨情報が出た4日の大雨で、県は5日、下野市の80代男性が農業用水路で流されて死亡したと発表した。

 県と下野市、石橋地区消防組合によると、4日午後5時5分ごろ、同市細谷の用水路で心肺停止の男性を消防署員らが発見した。現場は田園地帯。男性の家族が警察に通報し、警察と消防が捜索。現場から700メートル上流の用水路沿いで、男性のものとみられる車1台も見つかった。

 また、県によると、住宅被害は新たに宇都宮市で床上浸水1棟、同市と塩谷町で床下浸水計6棟を確認した。他に矢板市長井の県道はのり面が崩落し片側通行止め、日光市土沢の田川に架かる下阿久戸橋は橋脚の盛り土が崩れ通行止めとなった。いずれも復旧のめどは立っていない。

 宇都宮市も被災状況を発表し、平出工業団地公園の冠水、舗装がはがれるなどの道路被害36件、河川のいっ水13件、車両の水没5台などの被害が確認されたという。

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