『興奮しやすい』といわれる犬種4選!習性を正しく理解することがコントロールの鍵に

1.ジャック・ラッセル・テリア

ジャック・ラッセル・テリアは、イギリス原産の小型犬で体重は6kg程度ですが、大型犬並の運動量を必要とし、非常に気が強い一面を持つ犬種です。

狩猟本能が強く、運動能力が高いことや強気な性格から、一般的な家庭では問題行動と思われる行動を起こしやすく、『初心者には飼育が難しい犬種』とも言われています。

遊ぶときにも全力で、とても可愛らしい様子を見せますが、興奮しやすいため、なにかのきっかけで激しい攻撃行動をしてしまったり、狩猟本能のスイッチが入ると猫や鳥、ほかの犬などを追いかけ回したりすることもあります。

アクティブな性格を良い方向に伸ばせば、ドッグスポーツで活躍したり飼い主さんと楽しく遊んだりできる素敵なパートナーとなるでしょう。しかし、きちんとしつけトレーニングをおこなわずにいると「小さな暴君」となってしまう可能性もあるので注意が必要です。

2.ボーダー・コリー

イギリス生まれのボーダー・コリーは、牧羊犬として活躍してきた犬種で、一般的な家庭で飼育される犬種のなかでは「運動能力も賢さもNo.1」といわれています。

走るのも早く瞬発力にも優れているため、ドッグスポーツの世界でも活躍していることが多い犬種です。愛嬌があり遊び好きで可愛らしいのですが、『犬界のフェラーリ』と称されることもあり、ジャック・ラッセル・テリアと同様に、犬に慣れていない人では扱い切れないこともあると考えられています。

広い牧場を機敏に走り回りながら羊をコントロールしてきた犬種のため、疲れ知らずで非常に活動的です。そのため、運動量が不足したり退屈したりすると、いたずらや吠えなど問題行動を起こすこともあるでしょう。

牧羊犬としてのスイッチが入って興奮状態になると、飼い主さんの制止の声も聞こえなくなってしまうことも少なくありません。体力やストレスの発散をして、過度な興奮状態に陥ってしまわないように、日頃から十分な運動や刺激的な遊び、トレーニングをおこなうようにしましょう。

3.ラブラドール・レトリバー

ラブラドール・レトリバーは、盲導犬をはじめとした「介助犬」として活躍していることが多く、賢い犬種と思っている人も多いと思います。

確かにラブラドール・レトリバーは人にも犬にも友好的で遊び好きでトレーニング能力も高い犬種のため、家庭にも馴染みやすい犬種だと思います。しかし、やや興奮しやすい気質を持つこともあるため、大好きな人に会えたうれしさや遊びの楽しさから興奮状態になって、制御できなくなってしまうこともあります。

興奮状態で攻撃的になるということはあまりありませんが、体が大きい分、人に飛びついて押し倒してしまったり、家具や家電にぶつかって壊してしまったりすることはよく見られるトラブルです。

ラブラドール・レトリバーと触れ合うときには、くれぐれも興奮させすぎないようにすることを心がけてください。テンションが上りすぎてしまっているように感じたら、一度犬から離れてクールダウンさせるようにしましょう。

4.日本スピッツ

真っ白でサラサラの被毛が美しい日本スピッツですが、繊細で警戒心の強い性格から以前は興奮しやすく、無駄吠えも多い犬種だと言われてきました。吠え声も「キャンキャン」と甲高く吠えると騒がしいため、近所迷惑にもなりやすいなど、飼育の難易度が高いとも考えられていたようです。

しかし、現在は繁殖の過程で改良がおこなわれて、以前よりも警戒心が少ない気質の日本スピッツが増えてきています。穏やかで興奮しやすい面も落ち着いてきているので、無駄吠えなども減って飼いやすくなっています。

しかし、個体によっては神経質な面や警戒心が強い面が残っていることもあるので、飼育の際には少し注意が必要です。騒がしく落ち着かない環境で飼っていると、犬も神経質になりやすいため、日本スピッツの持つ興奮しやすい一面があらわれてしまうかもしれません。

このようなタイプの犬には、おおらかな態度で接することを心掛け、犬が落ち着いて過ごせる生活環境を整えてあげることが大切です。

まとめ

興奮しやすい気質を持つ犬種であっても、飼い主さんの接し方や生活環境次第で、そのような一面が表面にあらわれる場合と落ち着いて過ごしていられる場合があります。

興奮しやすい犬は、基本的に繊細で周囲の影響を受けやすいタイプが多いので、飼い主さんがピリピリとした態度で接すると同じように神経質な気質が強く出てしまう可能性があるのです。

犬が持つ気質を正しく理解したうえで、それを伸ばすか抑えるかということを考えて、コミュニケーション方法を変えてあげるようにしましょう。

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