S広島Rがクラブ史上初3連勝!殊勲の日本女子代表FW上野真実が急遽交代も、今季初のクリーンシート【WEリーグカップ】

9日、2023-24WEリーグカップグループステージ第3節の3試合が各地で行われた。

開幕2連勝中のサンフレッチェ広島レジーナは、ホームにノジマステラ神奈川相模原を迎え、1-0で勝利。3連勝を飾った。

好調のS広島Rは開始早々に先制点を奪取。5分、髙橋美夕紀が常田菜那に競り勝って中盤右に流れたボールをキープし、バイタルエリアまで持ち運び相手守備陣を惹きつけてのラストパスを送ると、今季初先発となった上野真実が左足で沈めた。

ただ、殊勲の上野は直後のヘディング後に座り込んでしまい、頭部を固定されて担架でピッチを後に。アジア競技大会の日本女子代表にも選出されているだけに、状態が心配される。

アクシデントに見舞われたS広島Rだが、ボランチから2列目に上がった柳瀬楓菜、髙橋と積極的に足を振れば、左サイドからは2試合連続得点中の中嶋淑乃が果敢な仕掛けを披露。一方、今季いまだ無得点と攻撃が噛み合わないN相模原は、後半開始直後の2枚替えで息を吹き返し、浜田芽来、笹井一愛の突破を中心に好機を作る。

だが、S広島RもGK木稲瑠那を中心にしのぎ、今季初のクリーンシートを達成。中村伸監督体制で3年目を迎えたS広島Rがクラブ史上初の3連勝を達成し、決勝進出へ大きく前進した。

対するN相模原は、オランダから逆輸入の平國瑞希やイングランドから日本へ戻ってきた菅能夏海の投入も実らず、グループステージ敗退が決まった。

デンカビッグスワンスタジアムで行われたアルビレックス新潟レディースvsAC長野パルセイロ・レディースは、両者複数得点を挙げての引き分けに終わった。

互いにここまで1勝1敗。前節は日テレ・東京ヴェルディベレーザに競り負けた新潟Lと、INAC神戸レオネッサに快勝したAC長野。試合を動かしたのはアウェイチームだった。

AC長野は今季初のスタメン起用となった上田莉帆が、自ら得たPKをGKの逆へ沈め、31分に先手を取る。追い掛ける展開となった新潟Lは、ハーフタイム明けに2枚替えを決行して攻勢を強めると、今季初出場となった滝川結女がバイタルエリア右から目の覚めるような左足ミドル。起用に応え、51分に試合を振り出しに戻した。

再びゲームが動いたのは終盤。新潟Lはこちらも途中出場・柳澤紗希の右CKが相手のクリアミスを誘発し、山谷瑠香が頭でプッシュ。85分に逆転に成功する。だが、AC長野も90分、前節は見事な反転シュートを決めながらもベンチスタートとなっていた川船暁海が一仕事。斜め前方へのパスが2つテンポ良く繋がり、ボックス右角付近でボールを受けると、持ち運んでの右足の一振りを沈めて試合は再び同点に。このままタイムアップを迎え、両者勝ち点「1」を分け合っている。

前節初勝利を挙げたディフェンディングチャンピオンの三菱重工浦和レッズレディースは、マイナビ仙台レディースとの敵地戦で圧勝した。

試合開始直後にカーラ・バウティスタの鋭いシュートを浴びた浦和だったが、地力を見せて16分に先制に成功。流れるようなパスワークで左サイドを崩し、安藤梢のクロスに菅澤優衣香が飛び込んだ。

菅澤の2試合連続ゴールで試合を動かした浦和に対し、マイ仙台は隅田凛が37分にこの日2枚目の警告を受けて退場に。以降は数的優位を生かして浦和が主導権を握り続ける。

51分には猶本光のクロスから安藤がネットを揺らし、66分には猶本自らも追加点を奪取。左足関節内遊離体の手術から復帰した塩越柚歩もピッチに立ち、浦和が盤石の3ゴール無失点で連勝を飾った一方、マイ仙台は3連敗でグループステージ敗退が決めった。

◆WEリーグカップグループステージ第3節

9月9日

▼グループA

マイナビ仙台レディース 0-3 三菱重工浦和レッズレディース

サンフレッチェ広島レジーナ 1-0 ノジマステラ神奈川相模原

▼グループB

アルビレックス新潟レディース 2-2 AC長野パルセイロ・レディース

9月10日

ジェフユナイテッド市原・千葉レディース vs セレッソ大阪ヤンマーレディース

INAC神戸レオネッサ vs ちふれASエルフェン埼玉

大宮アルディージャVENTUS vs 日テレ・東京ヴェルディベレーザ

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