海王丸 秋空に映え 射水・海王丸パークで展帆作業

22枚の帆が広げられた帆船海王丸=海王丸パーク

総帆展帆は見送り

 帆船(はんせん)海王丸の展帆(てんぱん)作業が9日、富山県射水市海王町(新湊)の海王丸パークで行われた。伏木富山港・海王丸財団の職員10人とボランティア73人が力を合わせ、全29枚の帆のうち22枚を広げた。ボランティアの約20人は初参加だったことから、作業員の安全を考慮し、全ての帆を張る「総帆(そうはん)展帆」は見送った。

 展帆作業は午前10時過ぎに始まった。参加者はマストと垂直に交差するヤードに縛られた帆をほどき、ロープを引いて帆を張った。ボランティアに登録しているハンドボール日本リーグ女子のアランマーレ(射水市)の選手とコーチ計14人が参加した。

 本年度は猛暑や悪天候、人員不足の影響で、総帆展帆はまだ実現していない。展帆作業は11月までにあと3回を予定しており、大藤高広船長は「天候次第だが、何とか29枚の帆を張りたい」と話した。

 同財団によると、ボランティアの登録者数は現在811人で、4月1日時点から50人増えた。本年度のボランティアの新規登録者数は、10月に開かれる養成訓練の受講予定者を含めると60人になり、募集を開始した1990年以降で2番目の多さとなる。

 次回の展帆作業は今月18日。

帆を広げるボランティアら
全29枚の帆のうち22枚が張られた帆船海王丸

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