国宝の歴史感じ茶趣楽しむ 高岡・勝興寺で茶会

歴史を体感しながら茶会を楽しむ参加者=勝興寺

 高岡市伏木古国府の国宝勝興寺で10日、茶会が開かれ、市民らが歴史を感じながら茶趣を楽しんだ。

 勝興寺文化財保存・活用事業団が開いた。江戸時代に貴賓をもてなした「上段の間」を使い、京都から公家を迎えたという設定で実施。古儀茶道藪内流竹風会高岡支部が協力し、槻尾実支部長が席主を務めた。

 床には、本願寺12世教如からの1580年の書状を掛け、シュウメイギクやホシヅキソウなど秋の花を生けた。勝興寺に伝わる「七不思議」にちなみイチョウをイメージした菓子を用意した。御簾(みす)の向こう側に公家の人形を配置して雰囲気をつくり、参加者は17世紀に建てられた空間で一服を味わった。寺宝の公開もあり、蒔絵(まきえ)が施された江戸期の工芸品などに参加者が見入った。

公家に見立てた人形をおもてなし
寺宝を見学する参加者

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