深沢紅子さん「晩夏」初の一般公開 盛岡、11月8日まで

深沢紅子野の花美術館に寄贈した「晩夏」と再会し、感慨を深める上原淳さん(右)と安江さん夫妻

 盛岡市出身で、今年が生誕120年の画家深沢紅子さん(1903~93年)が描いた油彩画「晩夏」の一般公開は9日、同市紺屋町の深沢紅子野の花美術館で始まった。2枚組みの大作で一般公開は初めて。

 作品は、栃木県足利市の個人宅に掲げる目的で制作されたため、存在自体ほとんど知られていなかった幻の絵。2人の女性が鳥の羽ばたく野原にくつろぐ。62年、深沢さんが59歳の時に描いた。寄贈された同館で新たな光を放ち、来場者がじっくり見つめている。

 同館の企画展「ことらちゃんの冒険展」内の特別コーナーとして11月8日まで公開する。

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