長期金利上昇0.700% 9年8カ月ぶり高水準

日銀本店

 11日午前の国債市場で、長期金利の指標である新発10年債(371回債、表面利率0.4%)の利回りが上昇し、一時0.700%と2014年1月以来、約9年8カ月ぶりの高水準を付けた。日銀の植田和男総裁がマイナス金利解除の可能性に言及したことを受け、大規模な金融緩和策が修正されるとの思惑から国債に売りが広がり、金利が上がった。

 植田総裁は9日付の読売新聞のインタビューで、賃金上昇を伴う持続的な物価上昇に確信が持てた段階になれば、マイナス金利の解除を含め「いろいろなオプション(選択肢)がある」との認識を示した。

 市場関係者は「植田総裁はこれまで大規模な金融緩和策を継続する姿勢を示していただけに、市場は驚きを持って受け止めた」と話した。

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