土の中でも熱戦? セミの抜け殻でWBCを再現 島原の小学1年・高原くん 夏休みの宿題で力作

夏休みの工作として、「つちのなかのWBC」を作った高原君=島原市立第一小

 「セミは土の中に何年もいるから、楽しいことをさせてあげたいな」-。野球と昆虫が大好きな長崎県島原市の高原奏汰(かなた)君(7)=同市立島原第一小1年=は、セミの抜け殻で今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の場面を再現した「つちのなかのWBC」を夏休みの工作で制作した。担任の梶山裕子教諭は「自然と触れ合って遊んできたことが伝わる。2学期も意欲的に過ごして」と目を細めている。
 3人きょうだいの次男。長男の響生(きょうせい)君(9)=同校4年=が地域のソフトボールクラブに入っていることから高原君も野球好きに。セミ好きになったのは3年ほど前、市内の祖父宅でアブラゼミの羽化を見たことがきっかけ。「薄い緑の羽が、どんどん茶色になってきれいだった」と話す。
 工作は7月下旬、祖父からセミの抜け殻をもらったことから思い立った。島原城などで抜け殻を集め、茶色に塗った発泡スチロール(長さ50センチ、幅40センチ、高さ25センチ)の中に紙やすりを敷き“地下スタジアム”内のフィールドを表現した。

発泡スチロールで作ったフィールド上に、セミの抜け殻で打者や守備陣を置いた「つちのなかのWBC」

 抜け殻はポジションごとに固定。バッターボックス内には枝につかまったまま羽化した抜け殻を置き、枝がバットに見えるよう工夫した。葉の付いた抜け殻は観客役にした。奏汰君は「壊さないようそっと置くのが難しかった。ピッチャーは一番大好きな大谷だと思って作った」と話した。
 作品は、島原市教委が11月中旬に開く北村西望賞教育美術展に出品する予定。


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