「これ以上前進できないことをハッキリと示すことに」ドイツ代表の暫定指揮官がフリック前監督に言及、次期監督は「期待しているレベルにまで引き上げてくれる人に」

[写真:Getty Images]

ドイツサッカー連盟(DFB)のスポーツ・ディレクター(SD)を務めるルディ・フェラー氏が、ハンジ・フリック監督の解任とこの先の監督人事について語った。

DFBは10日、フリック監督を解任することを発表した。9日には国際親善試合で日本代表と対戦し、1-4で惨敗に終わった。

多くの批判も寄せられたフリック監督。2022年のカタール・ワールドカップ(W杯)でも日本に敗れると、グループステージ敗退。2023年に入ってからは国際親善試合を戦い、日本戦を含めて6試合でわずか1勝。3連敗という前代未聞の状況となっていた。

試合後には、選手たちも日本を称える一方で、自分たちのチームが上手くいっていないことを指摘。監督のせいではなく、自分たちのせいだと口を揃えたが、DFBは一夜明けて解任を決断した。

今年2月にSDに就任したフェラー氏は、解任を受けてコメント。信じたかったが、前に進むためには必要な決断だったとした。

「ハンジ・フリックはここ数カ月間、疲れ果てていた。カタール・ワールドカップで敗退したあと、コーチングチームとともに、状況を好転させるために全力を尽くしてきた。残念ながら、我々は今日、成功しなかったと結論づけなければならない」

「日本戦は、我々がこの状況で、これ以上前進できないことをハッキリと示すことになった。私にとって、これは簡単な瞬間ではない。なぜなら、私はハンジ・フリックを全力でサポートするために2月にDFBに加わったからだ」

「そして彼は、代表監督として代表チームをなんとか軌道に乗せることができると強く信じていた」

「しかし今、我々は責任を持って行動しなければならず、誰もが望んでいる自国でのユーロの主催者という厳しくも野心的な役割を果たせるよう、何かを変えなければいけない。それはドイツのファンが我々に当然期待していることだ」

「私はハンネス・ヴォルフ、サンドロ・ワグナーとともに、フランスとの一戦に向けて一時的に代表チームの指揮を執ることとなる」

「最も緊急の課題は、チームを早急に再編して、来年の大きなユーロに向けて準備してくれる代表監督を雇うことだ。そこからドイツサッカー、そしてドイツ全体に前向きな刺激が生まれることを我々全員が願っている。長期的には、代表チームを我々が知っており、期待しているレベルにまで引き上げてくれる代表監督だ」

新監督を迎える前に、12日にはフランス代表との親善試合が予定されており、フェラー氏は暫定的に指揮を執ることが決まった。

ドイツ『ビルト』によると、そのフランス戦に向けて10日のトレーニングは公開され、約3000人のファンが集まったとのこと。選手たちはファンサービスをし、日本戦の途中出場選手やプレーしていない選手がトレーニングを行った。

フェラー氏は改めてコメントし、フランス戦に向けて準備を進めるとした。

「我々は皆、確かに少し異なる想像をしていた。ただ、そうであっても、我々が全ての選手、全てのコーチととおにここにいること、そして我々がここにいるというのは、言うまでもない」

「火曜日の重要な国際試合に向けて、準備しなければならない」

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