床田・森下・九里で連敗 広島カープ 阪神3連戦を振り返る 秋山&西川 復帰即スタメン… 田中広は意地の猛打賞 マク砲3か月ぶり

最後まであきらめない、強い気持ちで首位・阪神を追う広島カープ。9月8日(金)から敵地・甲子園で直接対決に臨みました。

9月8日(金) 阪神 vs. 広島(甲子園球場)

可能性がある限り、ファイティングポーズをとり続ける新井カープ。大事な直接対決の初戦、戦列を離れていた 秋山翔吾 と 西川龍馬 が復帰して即、スタメンに名前を連ねます。

先発マウンドを託されたのは、ここまで10勝をあげている、チームの勝ち頭・床田寛樹 でした。しかし、その床田、1回に2アウトから阪神のルーキー・森下に痛い一発を浴び、出端をくじかれます。

早めに追いつきたい打線でしたが、阪神先発・村上の前に復帰の秋山や4番・西川も抑え込まれ、なかなか得点を奪えません。

床田は、その後も1点を失い、5回3失点で無念の降板。味方の反撃を信じて、リリーフに後を託します。

打線は8回、1アウトからデビッドソンが、この当たり。来日初の3塁打でチャンスを作ると、続く代打・松山竜平 。チーム最年長のベテランが意地を見せ、ライトにタイムリーツーベースヒットを放ち、1点を返します。

追い上げムードのカープでしたが、そのウラ、3番手の 大道温貴 が、およそ1か月ぶりの失点を許し、再び3点差に。試合はそのまま終了。阪神との直接対決は、痛い黒星スタートになりました。

9月9日(土) 阪神 vs. 広島(甲子園球場)

奇跡の逆転優勝に向けて正念場が続くカープ。この日の先発は、前回登板で完投勝利をおさめている 森下暢仁 。しかし、この日は、2回から阪神打線に捕まり、この回、一挙4失点。その後、5回にも1点を失った森下は、5回5失点で降板します。

このまま終われない打線は、7回、2アウトから6番・マクブルームが相手守備の悪送球の間に2塁へ。この試合、初めて得点圏にランナーを置き、打席には10試合ぶりにスタメンの7番・田中広輔 。打球はショート後方に落ちて、タイムリーヒットに。1点を返します。

4点差を追うカープは、7回、2番手のルーキー・益田武尚 が、イニングをまたぎながらも無失点に抑える好投。

さらに8回にはアンダーソンが2アウト・ランナー2塁・1塁とピンチを招きますが、8番・木浪をショートゴロに抑えて3アウト。中継ぎ陣が望みをつなぎます。

そして、9回の攻撃。連打から2アウト・ランナー2塁・1塁とチャンスを作り、打席にはDeNA戦のサヨナラホームランが記憶に新しいデビッドソン。ですが、最後はセカンドゴロに抑えられて、ゲームセット。

床田・森下で、まさかの2連敗です。

9月10日(日) 阪神 vs. 広島(甲子園球場)

カード全敗は、なんとしても避けたいカープ。重要なカード最終戦に 九里亜蓮 をぶつけます。その九里は、1回に2アウトからフォアボールでランナーを出しますが、4番・大山を1球でレフトフライに抑えて3アウト。さらに、2回を3者凡退に抑えるなど、4回までランナーを得点圏まで進ませないナイスピッチング。上々の滑り出しを見せます。

九里を援護したい打線は、5回、2アウトで打席に立つのは、7番・マクブルーム。初球でした。「初球から積極的にいきました」と打った瞬間、確信の一打はレフトスタンドへ。マクブルームの3か月ぶりのホームランでカープが7試合ぶりに先制点を奪います。

しかし、6回、九里が、エラーから得点圏にランナーを背負い、打席には3番・森下。スライダーをセンターに運ばれ、同点タイムリーヒット。試合を振り出しに戻されます。

さらに8回、2アウト・満塁のピンチで代打・糸原を打席に迎えると、甘く入った変化球をとらえられて、センター前へ。2塁ランナーまで還され、阪神に勝ち越しを許します。

すると、ここで新井監督は、九里を交代。その後も2点を失ったカープは、点差を縮めることができず、3連勝を目指した首位との直接対決でまさかの3連敗。阪神は、マジックを一気に7減らし、5としました。

◇ ◇ ◇

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
まあ、まだまだ優勝が決まったわけじゃないんですから。新井監督、そして選手も優勝を目指したわけなんですから、ぼくたちも必死に応援したいと思います。

石田充 アナウンサー
ただ、ファンからすると首位・阪神とのゲーム差が11、3位・DeNAとの差が3.0、4位・巨人までは4.5。

天谷宗一郎 さん
うーん、ですね。数字を見てしまうと、やっぱりそうなってしまいますけどね。

青山高治 キャスター
あの3人(床田・森下・九里)の先発で3連敗してしまったっていうショックもあります。

天谷宗一郎 さん
そうなんですよね。ただ、中継ぎ陣、大道投手しか失点していないんです。ほかの投手はしっかりと粘っている。そういうところは、やっぱりタイガースにとっては嫌な印象ってのは与えたんじゃないかなと思いますね。

石田充 アナウンサー
Aクラスに入れば、このあと、クライマックスシリーズもありますし、またね、そういった場面で対戦する可能性のあるピッチャーたちでしたから、今回のくやしさをまた研究の材料にしてもらって、リベンジを果たしてもらいたいと思います。

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