監督解任、会長辞任…キス問題のスペイン女子代表、ボイコットの選手たちが更なる要求か

辞任したルビアレス元会長(左)と解任されたビルダ元監督[写真:Getty Images]

スペイン女子代表の選手たちのボイコットはまだまだ終わりそうにないようだ。スペイン『アス』が伝えた。

オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)で見事に初優勝を果たしたスペイン。近年大きな問題を抱えていながらも、優勝を果たしたことで歓喜に繋がったが、優勝後のセレモニーで大問題が発生した。

スペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長が、FWジェニファー・エルモソの唇にキス。その後、エルモソが「望ましくない」と訴えると、世界中で大きな波紋が起き、騒動となる。

ルビアレス会長は、謝罪した一方で、「合意の上だった」、「辞任する気はない」と公にし、さらに炎上することに。国際サッカー連盟(FIFA)が懲戒手続きをスタートし、暫定的に職務停止処分を下すと、性的暴行罪の可能性があるとしてスペイン検察庁がエルモソに連絡。エルモソは正式に告訴することを決めると、ルビアレス会長は辞任を発表した。

また、長らくスペイン女子代表を指揮したホルヘ・ビルダ監督も解任。大きく体制が変化することになったが、選手たちはこれでは気が済まないようだ。

2022年には、女子代表の15選手が招集に応じないと主張していたが、これにはエルモソやアレクシア・プテジャス、イレーネ・パレデスなど中心選手は参加していなかった。

しかし、今回は全員が揃って行動。ルビアレス会長の解任を要求していた中、今回の事件で会長を支持していた人たちも辞任すべきと訴えているという。

15日には、W杯後初の代表招集メンバーが発表となるが、女王がどういった形になるのか。新指揮官のモンセ・トメ監督はこの問題には含まれていないとのことだが、まだまだ完全解決までは時間がかかりそうだ。

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