LRT、駅西口整備へ懇談会 秋にも宇都宮市

宇都宮市役所

 【宇都宮】次世代型路面電車(LRT)のJR宇都宮駅西側延伸を見据えた同駅西口周辺整備について市は11日、地権者や交通事業者、有識者らによる懇談会を秋にも設置する考えを明らかにした。懇談会の意見を基に市は早ければ本年度中に「JR宇都宮駅西口周辺地区整備基本計画」を策定し、官民一体の取り組みに向けた駅周辺の将来像を描いていく。

 同日の定例市議会一般質で高橋英樹(たかはしひでき)氏(市民連合)の質問に答えた。同駅西口周辺整備について佐藤栄一(さとうえいいち)市長は「県都の玄関口にふさわしい風格と本市ならではの魅力あふれる駅前空間の創出が重要」との考え方を示した。さらに駅前広場について「LRT延伸を見据え、乗り継ぎの利便性、円滑な歩行者動線の確保を図るため、交通施設の規模や配置などについて関係機関と協議している」と説明した。

 同計画の対象地域は、六つの再開発街区やトナリエ宇都宮、スポーツ販売大手「ゼビオ」が取得した日清製粉宇都宮工場跡地を含む約11ヘクタール。市は2012年度に「JR宇都宮駅西口周辺地区整備基本構想」を策定し、ゾーニングによる土地利用構想のビジョンを打ち出した。

 今回策定を目指す計画には、駅前広場のバス停やタクシー乗降車場、駐車場などの再編イメージや、民間街区の開発に関する考え方やルールをより具体的に盛り込む考え。

 懇談会は地権者や鉄道、バスなどの交通事業者、都心部におけるまちづくり活動団体、有識者で構成。年内にも複数回開催し、意見交換を行う。市市街地整備課の担当者は「関係者と丁寧な議論を重ね、早期の計画策定を目指したい」としている。

© 株式会社下野新聞社