【子育て】寄り添ってもやり方を間違えるとアウト!思春期の子どもに嫌がられる「親のNG行動5つ」

小学校高学年から高校生時期にかけて訪れる思春期。心身が発達し、親から自立したい気持ちと、親から離れる不安とで揺れ動くナーバスな時期で、口数が少なくなったり、反抗的な態度をとったりします。

なんだかいつもイライラしていたり、部屋にこもりがちになったり、質問しても「うるさい」と怒鳴られたり……思春期の子どもとどう付き合っていいのかわからない、というママも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、思春期の子どもに嫌がられた声かけを周囲にママにリサーチしました。

思春期の子どもに言うのはNG!嫌がられる声かけ

1:「今日何があった?」など学校での出来事を根掘り葉掘り聞く

帰宅した子どもには、今日あった出来事などをいろいろと聞きたくなってしまうもの。でも、小さいうちはともかく、思春期に突入した子どもにあれこれ詮索する質問はNG。

「元々、『聞いて聞いて~』タイプじゃなかったので、こちらから何があったか聞かないと保育園や学校での様子がわからない感じでした。学年があがるにつれてだんだん聞いても答えてくれなくなり、『知らない』『忘れた』などと言って自分の部屋に行ってしまいます…」(中1男子のママ)

そっけなくされればされるほど、もっと聞き出したくなってしまいそうですが、思春期の子どもには逆効果。

自立心の芽生えから「親に干渉されたくない」という思いが強まるので、どうしても聞かなければいけない確認事項でない限りは、そっとしておくのがいいでしょう。

2:「勉強しなさい」「早く寝て」などの命令

干渉と同じく、命令も嫌うのが思春期の子ども。特に命令口調での指示は思春期でなくても反発する子どもは多いですよね。

命令はよくないと思いつつも、あまりに言うことをきかないとつい「早く~しなさい!」「だから~って言ったでしょ!」なんて強めに言ってしまうこともあるのではないでしょうか。

「だんだん寝るのが遅くなってきているので、最初は『もう○時だよ』『そろそろ寝たら?』と優しく伝えているのですが無視されるので、イラッとしてつい『早く寝なさい!』とか『いい加減にして!』と怒鳴ってしまいます。でも効果はあまりありません…」(小5女子のママ)

親としては子供の規則正しい生活のため、何時に食事、何時までにお風呂、何時までに寝る、などを小さい頃から計算して動いていますよね。そのために、子供が時間通りに動いてくれないと生活リズムの乱れが気になっていろいろと口だししたくなってしまうのだと思います。

ですが、思春期の子どもは親からの干渉を嫌うもの。一方的に命令しても反発を招くだけなので、「○○してくれたら助かるな」とお願いベースで伝えたり、「○時までに寝たほうが明日辛くないよ」など、それを早めにやることのメリットを伝えたりして、あとは本人の自主性に任せましょう。

例えうまくいかなくても、経験で本人が自ら学ぶ機会を得ることも大切です。

3:良かれと思っての「こうした方がいいよ」というアドバイス

大人は自分のこれまでの経験から、子どものやることの見通しが子ども自身よりたつことが多いので、「こうしたほうがうまくいくんじゃない?」と口を出したくなってしまいますよね。

でも、これも子どもからしたら干渉されていると感じ、自立心を削がれてしまいます。

「娘は工作が好きなんですが、手先はそんなに器用ではないので、いつも見守りながらつい口を出してしまい、ウザがられます。『こうするとうまくいくよ』という善意のつもりでしたが、何度か言ったら『うるさい! ママは黙ってて!』とキレられてしまいました」(小4女子のママ)

子どもがやることが最初からうまくいくことは少ないでしょう。共感ベースで見守り、意見を押し付けずに「困ったら声をかけてね」というスタンスでいるほうが、いざというときに頼ってくれそうです。

4:「宿題やってないでしょ」「その服ちょっと変じゃない?」など否定的なことを言う

肯定的な声かけをすることは、子育てにおいて大切だとされていますよね。でも子どもが反抗的な態度をとったり、やるべきことをやっていなかったりすると、「なんで○○できないの!」「まだ○○をやってないじゃない」などとつい否定的な言い方をしてしまうことも。

「『○時までに宿題終わらせとけって言ったでしょ! なんでいつもやってないの!』と爆発してしまったとき『もう終わってるけど』と言われて気まずい思いを…。何度言っても宿題をやらないことが日常茶飯事だったので、決めつけてしまっていたのかも。

子どもを全然信用していないことが子ども自身に伝わってしまったことに気づき反省したので、それ以来宿題のことは夕飯前に確認の声かけをするくらいで口出ししていません」(中一男子のママ)

「小さい頃から着る服にこだわりのある子でしたが、ますます加速して個性的なファッションを楽しんでいます。ただ私の趣味とは全然違うので、つい『その組み合わせ合ってるの?』『なんか変じゃない?』と軽い気持ちで言ったら『お母さんにはどうせわからない!』と怒られてしまいました」(小6女子のママ)

決めつけや否定的な物言いが、子どもの自尊心を傷つけてしまうことも。こちらも人間なので、反抗的な態度をとられるとムッとしたり強い言葉をぶつけたくなってしまうものですが、できるだけ共感的で肯定的な態度を心がけてみましょう。

5:「今の子はこういうのが好きなんでしょ?」など流行りの曲や人について聞く

子どもがあまり自分のことを話してくれないとき、できるだけ寄り添って言葉を引き出そうと子どもの好みを探ることもありますよね。でも、やり方を一歩間違えると溝が深まってしまうこともあるようです。

「共通の話題になるかと思い子どもの好きなゲームについて聞いてみたんですが、こちらがまったくわかっていないために逆にイラつかれて『わかってないくせに話しかけないで』と冷たく言われました」(中2男子のママ)

好きなものの話なら積極的にしてくれるかと思いきや、こちらの熱が低すぎると「どうせ興味ないんでしょ」と心を閉ざされてしまうことも。

子どもの好きなものや、子ども世代の流行りの曲や人について聞いて会話を引き出す作戦なら、こちらも事前にある程度調べたりして興味があることを前提に聞かないと、見透かされてしまうようです。

大人の階段をのぼり始める思春期。大人のように尊重しつつ、口を出し過ぎずに適切な声かけをしながら、大人になっていく我が子の手助けができたらいいですね。

(ハピママ*/ Mami Azuma)

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