【インド】アートネイチャー、かつら製造工場を建設へ[製造]

アートネイチャーは12日、バングラデシュにかつら製品などを生産する工場を建設すると決めた。フィリピン一国での集中生産によるリスクの回避や今後の事業拡大を背景に新設を決定。2026年3月までに稼働を始め、生産したかつらは日本市場向けに供給する。現体制ではフィリピンに次ぐ、2カ国目のかつら工場となる。

アートネイチャーによると、首都ダッカ近郊にあり、住友商事とバングラデシュ経済特区庁(BEZA)が共同開発した工業団地「バングラデシュ経済特区」(BSEZ)に、工場および完全子会社アートネイチャー・バングラデシュを新設する。同子会社の設立は23年12月を予定している。工場の建設費は非公表。

アートネイチャーは従来、オーダーメードかつらと既製品かつらの2種類のうち、オーダーメードはフィリピンの自社2工場で生産、既製品は中国などの製造委託先から調達していた。今後は、バングラデシュに新工場を建設し、オーダーメードの生産は世界3工場体制に移行。既製品についても、自社工場での生産開始を検討している。バングラデシュの新工場は、立ち上げ当初はオーダーメード、中長期にはオーダーメードと既製品の2種類を生産することを想定している。

日本市場は、40~60歳を中心とする男性市場はすでに成熟。アートネイチャーは現在、髪の悩み解消だけでなく、おしゃれ着用を含めた60歳以上の女性シニアへの販売に力を入れている。そのため、グループ全体で生産体制を強化する必要があり、今回の決定に至ったという。

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