【がんばれ!郷土力士】大の里3連勝「まだ先は長い」

  ●遠藤、輝は黒星

 大相撲秋場所(両国国技館)3日目の12日、東十両14枚目の大の里(二所ノ関部屋)は東十両12枚目の志摩ノ海を押し出し、初日から3連勝とした。相撲巧者のベテランを問題にせずに一気に押し出して快勝。日に日に相撲内容も良くなっており「良かったと思うが、まだ全然先は長い。満足せずに頑張りたい」と謙虚に前を見据えた。

 幕内経験者の34歳を23歳のホープが圧倒した。大の里はもろ手突きで当たって突き放すと、休まずに一気に前に出る。左に逃れる相手に落ち着いてついていき、勝負を決めた。

 相手に何もさせず完勝し、大の里は「相撲がうまい相手。技術勝負では勝てない。十両以上は考えないと勝てない」と研究して臨んだ。3日連続で相撲を取るのは初めてだが、疲れの色はない。「明日もあるので、気を緩めずにいきたい」と晴れやかな表情で帰途に就いた。

 西前頭10枚目の遠藤(追手風部屋)は東前頭12枚目の宝富士に敗れ、3連敗となった。相手のいなしに体勢を崩し、足がそろって引き落とされた。先場所で11場所ぶりの2桁勝利を挙げ、番付を上げて臨んでおり、巻き返しを狙う。

 東前頭16枚目の輝(高田川部屋)は2連敗で黒星が先行した。西前頭13枚目の錦富士に浅い右差しを許し、肩透かしに転がった。立ち合いの当たりが不十分だったようで「後手になってしまっては自分の良さは出ない。悪いところはしっかり直していかないと」と反省した。

  ●朝乃山に土

 西前頭2枚目の朝乃山(富山市出身、高砂部屋)は新小結の錦木に上手投げで敗れ、初めて土がついた。得意の右四つの形にはなったが、左上手が取れず、巻き替えようとしたところで投げをくらった。朝乃山は「明日がまた来る。今日負けたことは忘れるしかない」と切り替えた。

© 株式会社北國新聞社