氷見と静岡、まげが結ぶ縁 氷見伏木信金の女性2人 17日島田髷まつり初参加

島田髷まつりに向け、踊りの練習に励む新井さん(右)と田山さん=氷見市伊勢大町

 氷見伏木信用金庫(氷見市)の女性職員2人が17日、姉妹都市の静岡県島田市で開催される「島田髷(まげ)まつり」に初めて参加する。同信金は、島田掛川信用金庫(静岡県掛川市)と連携協定を結んでおり、4月には氷見市の「まるまげ祭り」に島田掛川信金の女性職員が参加した。両市ともに「まげ祭り」がある縁を通じて、交流をさらに深めたい考えだ。

 島田髷まつりは、女性の髪形「島田髷」を考案したとされる島田出身の遊女「虎御前(とらごぜん)」の感謝祭がルーツ。さまざまな型の島田髷を結い、そろいの浴衣を着た髷娘たちが手踊りをしながら歩くのが見どころで、まるまげを結った独身女性が練り歩く「まるまげ祭り」と似た風情がある。

 両信金は2020年に、地方創生における包括連携に関する連携協定を締結した。互いの市の観光PRキャンペーンを実施するなど交流しており、今年4月には、新型コロナウイルスの影響で4年ぶりとなったまるまげ祭りに島田掛川信金の女性職員2人が参加。返礼の意味も込めて島田髷まつりに職員を派遣することにした。

 参加するのは新井貴子さん(35)と田山綾乃さん(23)で、8月上旬から、4種類の手踊りの練習に励んでいる。新井さんは「踊りを覚えるのが難しいが、周りに溶け込めるように頑張りたい」、田山さんは「昔ながらの格好をするのが楽しみ」と声を弾ませた。

 まつりと同時開催される飲食販売イベント「しまだ元気市」には、氷見伏木信金の呼び掛けで、ひみ番屋街を運営する「氷見まちづくり」が氷見の特産物ブースを出店する。一緒に訪問する藤井隆理事長は「互いのお客さま同士の観光訪問や交流にもつなげたい。まげ祭りの交流を継続していきたい」と話した。

  ●林市長や会議所、観光協会も訪問

 島田髷まつりに合わせ、氷見市から林正之市長をはじめ、氷見商工会議所の寺下利宏会頭、同市観光協会の松原勝久会長ら経済団体の関係者が島田市を訪問する。一行は染谷絹代島田市長や経済団体の関係者と懇談し、新型コロナウイルスの5類移行を契機に姉妹都市交流の深化を図る。

島田掛川信金の女性職員も参加した今年のまるまげ祭り=4月、氷見市中央町

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