登校時間前に大雨で避難指示…休校判断は校長?市教委? 福井市が統一基準を策定

福井市役所=福井県福井市

 福井県福井市は9月12日、小中学校の登校時間前に大雨など災害発生の恐れに伴う避難指示が出た場合、登校を見合わせた上で校長が状況を把握するという統一した判断基準を定めたことを明らかにした。状況に応じて校長が臨時休校や始業時間を遅らせるなどの対応を判断し、保護者に通知する。

 この日開かれた市会一般質問で、佐野弘議員(一真会)の質問に教育長が答弁した。

 市教委によると、台風や大雪など、被害や影響範囲がある程度予想される場合は、市教委が一斉に休校や始業時間を遅らせるといった判断をしている。だが今年7月13日の朝にかけ嶺北を襲った大雨では、避難指示の発令が地区によって異なった。各校で登下校時間を変更し、36校が臨時休校となったが、同じ地区でも小学校と中学校で判断が異なるケースもみられたという。登校を遅らせるといった判断は校長の裁量だが、「登校前の時間では校区内の安全確認などが難しかった」(市教委)とする。

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 今回の判断基準では、避難指示が出た場合、登校見合わせを各校から保護者にメールで通知する。その後、通学路の安全確認などをした上で校長が対応を判断し再びメールすることにした。8月末の市校長会で全校に通知した。

 市教委は「地区によって状況が違う場合も、迅速な通知と子どもの安全確保につなげたい」としている。

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