「のんのこ諫早まつり」 16、17日に4年ぶりのフル開催 多くの市民が心待ち

立ち位置などを確認しながら踊る西川内地区の子どもたち=諫早市、中央交流広場

 江戸時代から続くとされる伝統芸能「のんのこ踊り」をはじめ、長崎県諫早市内に伝わる郷土芸能などで盛り上げる「第26回のんのこ諫早まつり」(同まつり振興会主催)が16と17の両日、東小路町の中央交流広場で開かれる。昨年は台風で2日目が中止。4年ぶりのフル開催を多くの市民が心待ちにしている。
 17日に開催する「ふるさと芸能の祭典」で郷土芸能を披露するのは同市自治会連合会の2支部。多良見支部は「西川内銭太鼓」などの「喜々津上浮立」を披露する。西川内銭太鼓には就学前の幼児から70代までの住民44人が参加。1859年のため池堤防改修の完成祝いで領主に披露したのが始まりとされ、リズミカルな笛や太鼓の音に合わせ、貨幣を入れた細い筒状の太鼓を手に、全身を使ってしなやかに踊る。
 本番まで約1週間となった8日夜、参加者はステージ上で立ち位置などを確認。県立大村城南高3年の坂口栞さん(17)は「普段は話す機会のない地域の人と親しくなれるのが参加する魅力。本番では小さい子のお手本になれるよう、堂々と踊りたい」と本番を楽しみにしている。

龍踊を諫早の郷土芸能にしたいと意気込む南諫早地区龍踊り保存会=諫早市西小路町、上山小

 南諫早支部は、南諫早地区龍踊り保存会(安部正会長)が龍踊(じゃおどり)を披露。滑石竜踊保存会(長崎市)の指導を受け1995年に披露したのが始まりで、会員らは諫早の郷土芸能として根付かせたいと意気込む。今年は龍を新調。6月初旬の小屋入り後、約140人が週3日の練習で汗を流した。副監督の毎熊敦さん(55)は「龍踊の本場長崎には及ばなくても、住民の輪の力は負けていない。大きなモッテコーイの声をかけてもらえるよう、練習した分の結果を出せれば」。囃子方(はやしかた)を担当する市立小栗小1年の徳永秋君(7)は「格好良く演奏したい」と笑顔を見せた。

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