広島南警察署の新しい庁舎が完成し、落成式が13日に開かれました。広島の「陸と海の玄関」を管轄する重要な拠点となります。
落成式には、湯崎知事や県警の森元良幸本部長など約100人が出席しました。
新しい庁舎は、鉄筋コンクリート造りで、地上5階建て。建物の耐震性は基準値の1.25倍で、72時間稼働できる自家発電機を備え、災害対策も強化されました。
現在の南署は、完成から59年が経ち、県内では府中署に次いで2番目に古い警察署です。
移転の背景には、建物の老朽化に加え「一区一署体制」があります。県警は広島市内の8つの区の警察署のあり方を見直してきました。
「一区一署体制」に伴って2018年から南区全体を管轄することになり、「海の玄関」である広島港に加えて、「陸の玄関」である広島駅もエリアに加わりました。これに伴って、署員が100人以上増え、およそ290人になり、署の建物が手狭になっていました。
米田健太郎 記者
「こちら新庁舎の一階のロビーです。天井などに多く木が使われていて、温かみのあるデザインとなっています」
新しい庁舎の延べ床面積はおよそ8300平方メートルで、広さは、現庁舎の約3.3倍になります。1階には交通課のほか、落とし物を取り扱う会計課などが入る予定です。
広島南警察署 長谷川雅士 副署長
「相談室など設備が充実しているので、安心して来庁してもらって、話などしっかり聞くことができる」
剣道や柔道のけいこをする道場は、6.2メートルという天井の高さが特徴で、訓授室は、署長が署員に訓示する際や重要事件の捜査本部としても使うということです。
広島南警察署 長谷川雅士 副署長
「災害に強い庁舎として地震や浸水対策があり、万が一、災害が起こった場合も継続した警察活動ができることが利点と考えている」
広島南警察署 若林栄児 署長
「署員一同、地域のみなさんから寄せられる期待と信頼に応えるため、安全・安心な南区の実現に向け、まい進していく」
新庁舎は、今月19日から業務を開始します。