渥美心、ヨシムラSERT Motulでの初ライドの印象は「速い。乗りやすい」/2023EWCボルドール24時間

 9月12日、2023EWC第4戦ボルドール24時間耐久ロードレースのプレテストがポール・リカール・サーキットで行われた。ヨシムラSERT Motulのライダーとして登録されている渥美心も走行したが、そのファーストインプレッションを聞いた。

 渥美はEWCではTONE RT SYNCEDGE 4413 BMW、OG MOTORSPORTでSSTクラス、直近2年の鈴鹿8耐ではS-PULSE DREAM RACING-ITECでEWCクラスを経験。今大会では、OG MOTORSPORTを離れてヨシムラSERT Motulの第4ライダー(リザーブライダー)に起用されることが8月30日に明かされて、脚光を浴びた。

 EWCでは表彰台経験も複数ある渥美だが、チャンピオン経験チームでもあるヨシムラSERT MotulのスズキGSX-R1000Rはどのような印象だったのだろうか。

 12日には2時間の走行が2度あり、渥美は午前に2回、午後に1回の走行出番があった。渥美はこの3回の走行で約20周走っている。

「第4ライダーとして来ているので、そこまで走る機会はないと思っていましたが、これだけ走らしてもらえてバイクのことを理解できました。すでに今までのベストタイムを更新できて、圧倒的に良いバイクに乗れた印象です。まだまだ自分がアジャストする余地はありますが、タイムは出ているので一安心です」と渥美。

 また、プレテストであるため「正確なタイムはわからない」というが、レギュラーライダーの1秒遅れくらいだったという。

 まず、高身長の外国人ライダーを擁すヨシムラSERT Motulは、マシンのポジションが異なると昨年まで所属した渡辺一樹や今年テストで乗った亀井雄大が語っていたが、渥美は「ポジションはそこまで違和感はないですね。最初は足が外れると思いましたが、周回を重ねたら踏ん張り方がわかり、違和感なく乗れるようになりました」とアジャストできたのだとか。

 また、EWCクラスのスズキ機、ブリヂストンタイヤのパッケージは「S-PULSE DREAM RACING-ITECで経験しているので、そこまで大きな驚きはありません」と続けたが、チャンピオン経験マシンのポテンシャルを感じたようだ。

「スーパーストックで2年走っていたリズムが、完全に染み付いています。このコースで去年まで走ったバイクとタイヤが違いすぎましたが、ベストタイムまですぐに上げられたので『速いな』、『乗りやすいな』と思いました」

「ただ、そこから攻めようとしたときに、自分の技量をもう少し高めて必要があり、トライしてなんとか超えられたという感じです。チームメイト3人のデータと比較して、足りていない部分を改善して、ライディングだけでタイムを上げられたので、このコースの走り方も学習できたし、初日としては良い印象で終われました」

 渥美の走行出番は14日と15日の予選の2回だ。決勝に出場する予定はないが、ヨシムラSERT Motulの一員としてトップライダーの経験を積むことになる。

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