県内インフル流行入り 夏も収束せず

 石川県は13日、県内で季節性インフルエンザが流行期に入ったと発表した。県内48定点医療機関で今年第35週(8月28日~今月3日)に報告された患者数が1定点当たり1.33人となり、流行の目安である1人を上回った。8月中の流行は、新型インフルが流行した2009年以来となる。第36週(4~10日)は1.65人に増加しており、県は手洗いなど感染予防の徹底を呼び掛けている。

 県によると、例年、秋から冬にかけて猛威を振るい、春には下火になるが、今年は夏も患者が多い状態が続いた。県感染症連携協議会の谷内江昭宏会長(金大附属病院副病院長)は理由として、コロナ下で2シーズン流行がなかったことで人々の免疫が低下したことや、新型コロナの5類移行でマスクをつけない日常が戻ったことを挙げた。

  ●遊学館高が休校

 第36週の定点医療機関の患者数は計79人で、地域別では金沢市が39人、能登中部が19人、石川中央が10人、南加賀が8人、能登北部が3人だった。遊学館高では季節性インフルエンザが疑われる症状を224人が訴え、13~15日を休校とした。

 県によると、医療機関でワクチンを接種できるのは例年10月以降となる。谷内江氏は「風邪の症状がある場合は早めに受診してほしい。感染リスクの高い場面ではマスク着用も必要になる」と話した。

© 株式会社北國新聞社