山形市の蔵王山で樹氷を形成するアオモリトドマツの再生を目指し、地元小中学生らが13日、現地で稚樹の植栽に取り組んだ。
県などでつくる樹氷復活県民会議が主催し、地元の山形市蔵王三小と蔵王二中、アオモリトドマツの研究を行う村山産業高などから約50人が参加した。参加者は4班に分かれると、標高約1300メートルの蔵王ロープウェイ樹氷高原駅近くで稚樹を採取し、枯死被害が甚大な地蔵山頂駅(標高約1600メートル)そばの試験植栽地に移動した。
子どもたちは力を合わせてシャベルで穴を掘り、慎重に稚樹を植えた。蔵王三小6年安食歩音(あのん)さん(12)は「害虫に負けないように育ってきれいな樹氷になってほしい」と話していた。
東北森林管理局の調査によると、アオモリトドマツは虫の食害で蔵王一帯の約15%に当たる約2万3千本が枯れた。特に地蔵山頂駅周辺は被害が深刻で、約16ヘクタールにわたり枯死木のみとなっている。