マツダ、ロータリーエンジン搭載EV「MX-30 Rotary-EV」予約開始

MX-30 Rotary-EVは、EVとしての使い方を拡張したシリーズ式プラグインハイブリッドモデルだ。その走行の全てをモーターで駆動し、日常の幅広いシーンにおいてバッテリーEVとして使える107kmのEV走行距離を備え、ロータリーエンジンによる発電によってさらなる長距離ドライブにも対応している。

新たに開発した発電用ロータリーエンジンは、高出力モーター、ジェネレーターと同軸上に配置してモータールームに搭載しており、コンパクトな電動駆動ユニットと、17.8kWhのリチウムイオンバッテリー、50Lの燃料タンクを組み合わせることで、独自のシリーズ式プラグインハイブリッドシステムを実現した。

また普通・急速両方の方式に対応した充電機能や1,500Wの給電機能、使用シーンに合わせて選択できる「EVモード」「ノーマルモード」「チャージモード」の3つの走行モードを備えている。

「MX-30 Rotary-EV」商品特徴

普段はEVとして使えて、ロータリーエンジンの発電で長距離移動も可能

「EVとして使う」ことを主体とする考え方のもと、使用実態に関する調査結果を踏まえ、EV走行距離107kmを確保した。発電機としてロータリーエンジンを搭載。「省スペース性」を活かし、薄型で高出力なジェネレーター、最高出力125kWを発生する高出力モーターと組み合わせて同軸上に配置し一体化することで、室内空間を犠牲にすることなく、モータールームに搭載。

コンパクトな電駆ユニットと、17.8kWhのリチウムイオンバッテリー、50Lの燃料タンクとを組み合わせることにより、普段はEVとして使えるEV航続距離を持ちながら、さらなる長距離ドライブも、ロータリーエンジンによる発電で充電の不安なく楽しめるという。

モーター駆動による純粋で心地の良いドライビング体験

シリーズ式PHEVで走り・利便性・環境を両立

高速道路や登坂時などにおいて、ロータリエンジンで発電しているときも、すべての走行シーンをモーターで駆動する。また、急な加速で大きな出力が必要な場面や、目的地で給電機能を使うためにバッテリーの残量を温存しておきたい時、あるいは長距離移動を行う時などは、走行中にロータリーエンジンによる発電を行い、バッテリーに必要な電力を供給する。

3つのモードでより使いやすく

走行シーンや使用用途に応じて選択できる「ノーマルモード」「EVモード」「チャージモード」の3つのモードを設定。

「EVモード」は、できるだけ長くEVとして走行を続けたいときに使うモード、「ノーマルモード」 ロータリーの発電電力との組み合わせで走りの良さを提供するモード、「チャージモード」 夜間の住宅街などの静かに走りたいシーンやキャンプなどでの給電機能の使用に備えて、必要なバッテリー残量を確保しておきたいときに使うモードだ。

EVモデル同等の「人馬一体」の走り

EVモデルで培った車両運動制御技術を適用することで、全方位につながったシームレスな車両挙動、常に路面に吸い寄せられているかのような落ち着きのある走りの質感、直感的に扱えて手足のように動かせるコントロール性を実現しているという。

様なライフスタイルをサポートする充電・給電性能

充電性能

普通(AC)充電と急速(DC)充電の両方の充電方式に対応。外出先でも気軽に充電ができ、スマートフォンアプリ「MyMazda」を利用して、クルマから離れた場所でも充電状態の確認が可能だ。

給電性能

「V2L」(Vehicle to Load)

用途に合わせて使い分けられる2種類のAC電源を設置しており、荷室には、1,500Wまで対応可能なAC電源を、フロントコンソールには、走行中でも使用可能な150WのAC電源を設置している。

可搬型外部給電器を使うことで、3,000Wまたは4,500Wまでの給電が可能だ。

「V2H」(Vehicle to Home)

建物に設置した充放電(別売)に接続することで、クルマから建物に電力を供給し、万が一の停電時も電気を使用することが可能。災害時においては、17.8kWhのバッテリー満充電と燃料タンク満タンのロータリーエンジンによる発電を組み合わせ、約9.1日分の電力供給できる。

デザイン

ナチュラルなブラック内装を追加

これまでのホワイト内装「Modern Confidence」とブラウン内装「Industrial Classic」の2色に加え、新たにブラック内装「Natural Monotone」を追加。今までのMX-30のイメージにない、シャープなスタイリッシュさや、ニュートラルでアクティブなライフスタイルを提案しているという。

特別仕様車 「Edition R」

マツダが世界で初めて量産化に成功したロータリーエンジンは、マツダの歴史において「飽くなき挑戦」を象徴する特別な存在だ。2012年の量産終了から11年の歳月を経て、ロータリーエンジンは、マツダの電動化をリードするモデルであるMX-30によってその可能性を拡げ、発電機として復活した。このロータリーエンジンの復活、すなわち「Return」の意味を込めた特別仕様車である「Edition R」をご用意した。

「MX-30 Rotary-EV」主要諸元

▶︎マツダ

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