西村優菜「アレを目指して頑張ります」

阪神ファンとあって「アレ目指して頑張ります」(撮影/加藤裕一)

◇国内女子◇住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 事前情報(14日)◇新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知)◇6534yd(パー72)

報道陣の輪の中で、西村優菜が笑顔で宣言した。「アレを目指して頑張ります」

「アレ」と言われて、分かる人には分かる。大阪出身の西村はプロ野球の阪神タイガースファン。いわゆる“虎党”だ。14日にもセ・リーグ優勝が決まる阪神の岡田彰布監督は昨秋の就任後から「優勝」の2文字を「アレ」と表現する。西村は祖父の影響でファンになり、米国でもネットで連日結果をチェック、女子プロ界きっての虎党・勝みなみとの“虎談義”がルーティンとか。「自分のアレ」への思いはまんざらでもない。

7月末、フランス開催の「アムンディ エビアン選手権」からスコットランド、イングランド、北アイルランド、カナダ、米国と転戦し、8週連続出場のため12日(火)に帰国。この日、プロアマ戦に出場した。一昔前の阪神風に言うなら、夏の高校野球に甲子園を明け渡してビジターゲームが続く「死のロード」ばりの強行軍だ。

7月末から欧州→カナダ→米国→日本の8連戦目(撮影/加藤裕一)

それでも、今大会出場を決めた。「2年前に優勝した大会だし(スポンサー契約先の住友生命の)ホステス大会。ちょうど出られるタイミングだったので」と理由を語る。国内ツアーは5月「ブリヂストンレディス」以来。「久々に多くのギャラリーさんの前でプレーできるのが楽しみです」と笑顔を見せた。

古江彩佳は浜崎あゆみに熱狂

パターを調整してもらいニッコリ(撮影/加藤裕一)

西村同様、米ツアーから帰国参戦する古江彩佳は3月「明治安田生命レディス」以来、半年ぶりの国内出場になる。前週5日(火)に神戸の自宅に戻り、調整の合間を縫って、9日には熱狂的ファンを自認する浜崎あゆみさんのライブを見に高松市まで足を運んだ。

「47都道府県のライブツアーをやっているのは分かっていて、どこか日本に帰るタイミングで、と思ってました」。グッズをネットで事前購入し、現地でも。ツアー用に発売されたピンクのTシャツを着て、2階席から聴き入った。

川上憲伸さんのミスショットに思わず笑ってしまった(撮影/加藤裕一)

「パワーをもらいました」という古江は今大会を含め、28日開幕の国内メジャー「日本女子オープン」(福井・芦原GC海コース)と、所属先の冠大会で昨年優勝した「富士通レディース」(10月13日開幕/千葉・セブンハンドレッドC)に出場を予定。来季米ツアーシードは確定済みだが、今季は未勝利。「1年の中で“優勝”の2文字を刻めたら、うれしいですから」と国内ツアー通算9勝目を狙いにいく。(愛知県美浜町/加藤裕一)

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