食べる、泊まる、体験する 中禅寺湖畔に「Nikko Beans」オープン

「Nikko Beans」の外観

 栃木県日光市の奥日光の中禅寺湖畔にこのほど、60年以上の歴史がある飲食店をリノベーションした小規模複合施設「Nikko Beans(ニッコー ビーンズ)」がオープンした。後継ぎがいなかった飲食店を宇都宮市の「檜山建築設計事務所」が引き継ぎ、「食べる、泊まる、体験する」をコンセプトに運営する。同社の檜山伸明(ひやまのぶあき)社長(47)は「奥日光の自然や文化を体験し、訪れた人に寄り添うような場所にしたい」と話す。

 同社は長年、医療施設を中心に設計を行ってきた。近年は東京都や京都府のホテル設計に携わったことで、観光業への関心が高まったという。

 同施設は県営立木第二駐車場に隣接する飲食店「桝屋 味処」を改修し、1階に飲食店と宿泊施設、2階に多目的スペースを備える。檜山社長は「古いものを有効活用しながら、インバウンドも意識して和をイメージしながらデザインした」と話す。

 先月、二つの店が入る飲食エリアを先行してオープン。日光名物「湯波」の原料である豆乳を使った台湾の「シェントウジャン」や台湾スイーツ「トウファ」、県内の食材を使ったおばんざいなどが楽しめる。ハイキングや釣りに持参できるおにぎりも販売する。

 今後、2階の多目的スペースは日光彫教室など地域ならではの体験やイベントなどで利用できる。来年には宿泊施設の営業も開始する予定だ。檜山社長は「飲食などの運営をするのは初めてで不安もあるが、いろんなことにチャレンジし奥日光を盛り上げたい」と笑顔をみせる。

 (問)同施設0288.25.3910。

施設を運営する檜山社長

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