イタリア・セリエAで歴史上一度も降格したことがないインテル。まさに名門といえる存在だ。
今回はこれまでインテルが獲得してきた選手の中で「最も高額だった10名」を特集する。
10位:ガブリエウ・バルボーザ
国籍:ブラジル
獲得元:サントス
現所属:フラメンゴ
移籍金:2650万ポンド(およそ48.7億円)
2016年にブラジルリーグの名門サントスから獲得されたストライカー。世界でも屈指の若手と評価されていたものの、インテルではわずか214分の出場で1ゴールという寂しい結果となった。
フランク・デ・ブール監督とステーファノ・ピオーリ監督に全く評価されず、その後ベンフィカへとローン移籍し、さらにサントスへと貸し出され、フラメンゴへと1570万ポンドで売却された。
9位:アレッサンドロ・バストーニ
国籍:イタリア
獲得元:アタランタ
現所属:インテル
移籍金:2800万ポンド(およそ51.46億円)
バストーニはアタランタから獲得された選手だが、その際にはまだセリエAでわずか3試合しかプレーしていない18歳だった。そんな選手に2800万ポンドを投じたことはインテルのファインプレーだったとしか言いようがない。
アタランタ、パルマへのローン移籍後に復帰し、現在はインテルでレギュラーを務める。世界最高峰の若手左利きセンターバックとして非常に貴重な存在だ。
8位:ミラン・シュクリニアル
国籍:スロバキア
獲得元:サンプドリア
現所属:PSG
移籍金:3060万ポンド(およそ56.24億円)
アレッサンドロ・バストーニと同じ夏に獲得されたシュクリニアル。こちらはすぐにインテルの最終ラインで重要な存在となり、デビューシーズンでセリエA全試合に出場した。
アントニオ・コンテ監督の下では2020-21シーズンのスクデット獲得に大きく貢献。ヨーロッパの中でも傑出したセンターバックとして評価され、今年契約満了でパリ・サンジェルマンへと去っていった。
7位:ジョフレイ・コンドグビア
国籍:中央アフリカ
獲得元:モナコ
現所属:マルセイユ
移籍金:3250万ポンド(およそ59.73億円)
あのラファエル・ヴァランとともにRCランスでデビューを果たしたコンドグビア。その後セビージャを経てモナコで活躍し、2015年夏のマーケットでインテルへ移籍した。
ただそのときはまさにインテルが低迷していた時期でもあり、彼自身もあまり活躍できず。2017年夏からはバレンシアに貸し出されてそのまま完全移籍している。
6位:ラジャ・ナインゴラン
国籍:ベルギー
獲得元:ローマ
現所属:フリー
移籍金:3400万ポンド(およそ62.49億円)
インテルに来る前の2シーズンで15ゴール14アシストを記録していたナインゴラン。30歳でインテルへとやってきて1年目は6ゴール3アシストを記録したが、その後妻と近づくためにカリアリへローン移籍を希望し、2年貸し出されたあとにベルギーへと戻っていった。
ナインゴランは3400万ポンドもの移籍金で買われたものの、74分ごとに100万ポンドを費やした計算に。とにかく高い買い物であった。
5位:エルナン・クレスポ
国籍:アルゼンチン
獲得元:ラツィオ
現所属:引退
移籍金:3600万ポンド(およそ66.16億円)
2002年の夏、ロナウドをレアル・マドリーに放出したためにFWの補強が必要になり、ラツィオから歴史上最高額の移籍金とベルナルド・コッラーディの譲渡でエルナン・クレスポを引き抜いてきた。
ただ18試合で7ゴールとあまり活躍できず、ケガにも悩まされた。1年でチェルシーへと移籍している。また2006年にもチェルシーからのローンでインテルに復帰している。
4位:ジョアン・マリオ
国籍:ポルトガル
獲得元:スポルティングCP
現所属:ベンフィカ
移籍金:3600万ポンド(およそ66.16億円)
ジョアン・マリオの獲得は残念ながらインテルにとっては多大な損害をもたらすものになってしまった。23歳でイタリアへとやってきた彼は30試合で3ゴール5アシストを記録したものの、その次のシーズンでは頼りなくなった。
2017-18シーズンの途中からはウェストハム・ユナイテッドにローン移籍し、さらに次はロコモティフ・モスクワへと貸し出され、2020-21シーズンにはスポルティングCPへ復帰。さらに2021年夏にベンフィカへフリーで移籍していった。
3位:アシュラフ・ハキミ
国籍:モロッコ
獲得元:レアル・マドリー
現所属:PSG
移籍金:4000万ポンド(およそ73.52億円)
ボルシア・ドルトムントへの2年ローンで素晴らしい活躍を見せた若き攻撃的サイドバックは、4000万ポンドもの移籍金で獲得された。アントニオ・コンテ監督の3-5-2で理想的な右ウイングバックとして活躍し、タイトル獲得に貢献した。
ただクラブの財政的な状況が悪かったこともあり、わずか1シーズンで彼はパリ・サンジェルマンへと売られることに。その売却額は7000万ユーロに達した。
2位:クリスティアン・ヴィエリ
国籍:イタリア
獲得元:ラツィオ
現所属:引退
移籍金:4200万ポンド(およそ77.19億円)
アトレティコ・マドリーで活躍し、さらに1998年のワールドカップに出場。その後ラツィオへと移籍していた「重戦車」ヴィエリ。1999年の夏には歴史上最高額となる900億イタリアリラでインテルに加入する。
インテルでは190試合に出場して123ゴールを奪取するなど大活躍し、ロナウドやクレスポ、アドリアーノ、レコバなどと素晴らしいパートナーシップを組んだ。
1位:ロメル・ルカク
国籍:ベルギー
獲得元:マンチェスター・ユナイテッド
現所属:ローマ
移籍金:6700万ポンド(およそ123.14億円)
マンチェスター・ユナイテッド時代に強烈な批判を受けることになったルカク。巨額の移籍金でインテルに加入したが、それに応えるだけのプレーを見せた。加入からすぐに軌道に乗り、デビューシーズンでは34ゴール6アシストを記録している。
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2年目はクリスティアーノ・ロナウドに次ぐ24ゴール11アシストでインテルにセリエA優勝をもたらしたものの、その後クラブの財政的な問題もあってチェルシーへ9700万ポンドで売却された。プレミアで再び苦戦した彼は昨季インテルにローン移籍したが、数年前の輝きは見られなかった。