【台風13号】農林水産被害2.3億円 茨城県内 建物浸水1200棟超に

台風13号に伴う大雨の影響で、茨城県災害対策本部は14日、県内農林水産業の推計被害額が約2億3千万円になったと発表した。中小企業も8億4千万円に増加し、今後さらに増える見通し。県全体の建物の浸水被害は11市町村で1200棟を超えた。被害の全容把握は時間がかかるとみられ、大雨から15日で1週間となる中、被災地域の復旧は道半ばだ。

14日午後5時現在のまとめでは、農作物の被害額は2188万円。日立、常陸太田、高萩、北茨城、ひたちなか、鉾田の6市で田畑に土砂が流入し、水稲や大豆などが被害を受けた。林業は7500万円。日立、常陸太田、高萩の3市で山林の斜面が崩れた。

農地被害は950万円。土地改良施設は排水路ののり面崩壊で1050万円に上った。水産加工は北茨城市の複数業者で計1億3千万円の被害が出ている。

中小企業の推計被害額は8億4千万円に達した。機械や商品が水に漬かるといった被害の出た事業者は、高萩市の52件など県北地域を中心に10市で125件に上っている。

住宅被害は床上浸水が7市村で510棟、床下浸水が11市町村で592棟。

土砂崩れは7市町で174件。避難所は北茨城市の1カ所で、6人が避難生活している。一般道は県道4路線の通行止めが続く。

【茨城県内の大雨被害】
死者 2人
軽傷 2人
住宅床上浸水 510棟
(北茨城265、高萩162、日立74、常陸太田2、ひたちなか2、水戸3、東海2)
住宅床下浸水 592棟
土砂崩れ 174件
避難所の避難者 6人
県まとめ14日17時現在

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