虐待急増で「ストレス」、アウトドア用品など136点盗む 児相元職員に求刑

大津地裁

 工具などを盗む侵入盗を繰り返したとして、建造物侵入と窃盗の罪に問われた滋賀県立淡海学園の元職員の被告(36)=懲戒免職=の初公判が14日、大津地裁(谷口真紀裁判官)で開かれ、被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役2年6月を求刑し、弁護側は執行猶予付き判決を求め、即日結審した。判決は28日。

 起訴状によると、今年1~4月、湖南市と三重県伊賀市の倉庫や物置5カ所で、工具やアウトドア用品など計136点(計73万7700円相当)を盗んだ、としている。

 検察側は、3年ほど前から収集目的で窃盗を始め、盗品の一部はフリーマーケットサイトで売却していたとし、「常習的で自己中心的な動機による犯行で、強い非難に値する」と指摘した。

 弁護側は、児童福祉司として大津・高島子ども家庭相談センター(児童相談所)に勤務していた頃、虐待対応件数が急増したことなどで激務になったとし、「仕事のストレスによるうつ状態だった」と訴えた。

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