地域通貨「させぼeコイン」導入1カ月 8割強が日常買い物に チャージ額は6億1000万円

佐世保市が導入した電子地域通貨「させぼeコイン」

 佐世保市は14日の定例市議会一般質問で、消費喚起や物価高騰への支援策として、7月下旬に導入した電子地域通貨「させぼeコイン」の利用状況を明らかにした。8月末までの1カ月強で、市民らから約6億1千万円分のチャージ(入金)があり、利用額の8割強がスーパーや家電量販店などでの日常的な買い物に使われていた。
 黒川英朗議員(自民党市民会議)の質問に長嶋大樹観光商工部長が答えた。
 させぼeコインは、スマートフォンアプリを利用したキャッシュレス決済。昨年度発行した電子振興券のアプリを引き継ぎ、現金をチャージするなどして店舗にあるQRコードを読み取って支払う。1人6万円を上限に10%のポイントが付与されるメリットがある。
 長嶋部長によると、アプリのダウンロード件数は1カ月強で約1万2千件。昨年度の電子振興券アプリでのダウンロードを含めると約3万2千件に上り、目標にしている5万件の6割強となった。長嶋部長は増加要因に認知度向上や利用を市民以外にも広げたことを挙げた。
 黒川議員は、スマホ操作に不慣れな高齢者やチャージができない離島地域への対応、利用できない店舗に対しての普及など課題を挙げ、利便性のさらなる向上を求めた。

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