異変…靴を履かぬ女性、道で靴下のまま汗だく 駅付近で追い抜いた20代女性、心配でスマホ検索…引き返して保護 女性は無事帰宅、勇気ある行動に称賛

感謝状を受け取った岩淵由佳さん(左)と橋本昭文浦和署長=8月31日、浦和署

 徘徊(はいかい)していた高齢女性を保護したとして、埼玉県警浦和署は8月31日、さいたま市浦和区の会社員、岩淵由佳さん(23)に感謝状を贈った。

 同署によると、岩淵さんは同月10日午後10時半過ぎ、仕事が終わり、帰宅途中にJR北浦和駅西口付近の路上で、自身の前をおぼつかない足取りで歩いていた高齢女性を発見。

 一度は追い抜いたが心配になり、自身のスマートフォンで高齢者の徘徊について調べると「靴を履いていない」という特徴を知り、女性の足元を確認すると靴下しか履いていなかったため、女性に「お散歩中ですか?」などと話しかけた。

 女性は荷物を持たず汗をかき疲れている様子で、岩淵さんはその後も会話を続けながら女性を付近の交番まで送り届けた。女性は認知症で中央区から歩いてきたことが分かり、その後無事に自宅へ帰宅することができたという。

 感謝状を受け取り「最初は話しかけていいものか不安だったが、引き返して良かった」と笑顔を見せ、同署の橋本昭文署長は「保護してもらわなかったら命を落としていた可能性もある。勇気ある行動に感謝したい」と述べた。

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