災害時、安否など情報の共有に欠かせない通信… NTT docomoやKDDIなどの通信会社が取り組む非常時への備えとは

暮らしに役立つ情報をお伝えするTOKYO MX(地上波9ch)の情報番組「東京インフォメーション」(毎週月―金曜、朝7:15~)。今回は防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」で、暮らしに欠かせない通信の災害への備えを紹介しました。

◆TOKYO防災 A to Z #23 通信インフラ対策

防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」。
今回は、私たちの暮らしに欠かせない通信の災害への備えを紹介します。

美しい街並みと歴史ある文化が共存する東京。
その発展の裏には、過去の災害によって培われた教訓を活かした街づくりがあります。そ
して、その歩みは未来へ。備えよう、今も、100年先も、安心と安全を守るために。

頻発する自然災害に備え、東京都が想定する五つの危機。
今回のテーマは、「電力・通信への備え」です。

災害発生時、被害状況の把握や家族の安否確認など、情報の共有に欠かせない通信。
地震による通信設備の破損や停電などにより基地局が停止し、移動通信機器がつながりにくくなることが予想されます。
そんな非常時の信確保に向け、通信会社でとっている対策が、移動型基地局。
機能が止まってしまった基地局に代わり、一時的に電波を届けます。

NTT docomoでは、東日本大震災を受け、新しい移動型基地局を備えていました。

(NTT docomo 災害対策室 竹内宏司室長)「新しい災害対策の機器として、電波を海から陸上に向かって飛ばしエリアをカバーする船上基地局というものを導入しています」

沿岸部の通信を迅速に確保できるよう、船上基地局を整備。
災害時に沿岸の基地局が停止してしまっても、海から電波を届けることで、通信が可能に。

他にも、電波の入りづらい被災地の通信を確保するために、小型中継局を搭載したドローンなど、震災の教訓を活かし、常に備えています。

KDDIでは、7月から、ある最新の技術を搭載した移動基地局を導入しました。

(KDDI 川瀬俊哉さん)「こちらは、『スターリンク』という衛星アンテナを使った車載型の基地局です」

次世代の衛星通信サービス「スターリンク」を車に載型した、移動型の基地局。
「スターリンク」は、数千個の通信衛星を活用することで、空が見える場所であれば、どこでも通信が可能に。
従来の車載型基地局との違いとは…。

(KDDI 川瀬俊哉さん)「車両の上にある四角い部分がアンテナです。今までのものよりも、かなり小さくなっています。もともと、大型の、8t車くらいのトラックに設備を乗せていたんですが、年々、技術が進化しているのもあって、今では普通車クラスの車両で運用することが可能になりました」

「スターリンク」車載型基地局の通信機材は、従来と比べて、約5分の2の大きさに。設置が容易となり、エリア復旧時間の短縮につながります。

(KDDI 川瀬俊哉さん)「約2年に1回、大がかりな総合防災訓練を行っています。自治体や自衛隊、海上保安庁と連携しての訓練です。災害は、いつ起こるか分からないんですが、常に訓練しながら備えています」

安心して暮らせる街へ。日々、対策が進められています。
都では、100年先も安心な都市を目指して、「TOKYO強靭化プロジェクト」を策定しています。
詳しくは、ウェブサイトをご覧ください。

関連リンク
https://tokyo-resilience.metro.tokyo.lg.jp/

番組名:東京インフォメーション
放送日時:毎週月―金曜 7:15~7:20
キャスター:杉浦みずき、白戸ゆめの
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/tokyoinfo/

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