中田敦彦でさえ言えないこと 「テレビは少しずつ滅びていくしかない」成田悠輔の発言にあ然

経済学者・成田悠輔が番組MCをつとめる『夜明け前のPLAYERS』。登録者数500万人を超える『YouTube大学』での講義スタイルをめぐって、ゲストでお笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦を分析する成田は、小中学校で学ぶ授業を中田がやっているような動画にすることは可能か、と切り出した。

教育系YouTuberとしての中田にライバルがいないワケは?

中田は「仕組みというよりはマンパワーだと思う」と回答した。すると成田も中田のやっていることは「実は再現性が低い」と同調。報道や書籍の内容をまとめる能力のある人間はいるだろうが、誰もが中田のようなメディアを作れるわけではない。
成田から「直接の競合はいないですよね?」と聞かれると、中田は今のところはいないが「いつかは現れますよね」と予想した。すぐにはライバルが生まれにくい理由を成田が問いかけると、「7時間くらい本を読んで、しゃべる」のはすごい好きでないと嫌になる仕事と中田は捉えていた。自分がやっているのは「あくまで教育風のエンタメ」で教育動画ではないとジャンルの違いも示した。

テレビはオワコン?成田が見通すテレビ局の未来の姿

議論は、時代とともに変化するメディアの役割をめぐって“成田節”がさく裂。成田の口から「テレビは少しずつ滅びていくしかない」という強烈な一言が発せられると、「あんまり激しいこと言わない方がいいですよ、僕が言うのもなんですけど」と、さすがの中田も成田を制した。構わず成田は「誰もが分かっていることじゃないですか」と畳みかけると、「認めたくない人もたくさんいますから」と応戦した。
成田の勢いは止まらず、テレビは「終われないオワコン」と発言すると、今度は中田も「面白いセリフ」と食いついた。成田はテレビ業界の行く末を語り始める。

各放送局とも資産もブランド力もあるため、「潰れないでいることができる」という。土地や株式などで一定の利益は出てしまう構造なので、「付随したメディア事業は細々とであれば、ずっとやり続けられる」が、一昔前のように誰もが視聴しているという状態は絶対に維持不可能と成田は見据える。競争が開かれてしまったので、誰でも参入できるようになれば、だんだんとテレビの既得権益の力は薄まっていくと予測した。
「少しずつ衰えていって、だけども死ぬわけではなく、ちょっと既得権のある配信事業者的な感じで落ち着いていくだけ」とテレビ局の未来の姿を成田はよどみなく語った。

成田から見ると“テレビは動物園”

白熱したトークが続く中、ゲストの中田が立場を替えてMCの成田に問いかける。
「メディアやテクノロジーが揺れ動き、移り変わる中で現れた成田さんは、どこに向かっていくのですか?」
すると成田は「僕はただの野次馬」と、あくまでもアウトサイダー(部外者)であると決め込んだ。近年、テレビでも露出が増えている成田だが、本業は経済学者だ。同様に元々テレビタレントではなかったが、人気が出たためにメディア界に定住していった著名人の例として、林修やマツコ・デラックスの名前を中田は引き合いに出した。
成田は「(テレビ出演は)動物園に来た感じでワクワクするんですけど、動物園に住みたいかというと絶対に嫌だな」と、テレビに定住しない考えを示した。
「伸びるわけでもなく、絶滅するわけでもなく、低空飛行を続けていくのが理想」とこちらも独特の持論で切り返した。売れてしまうと仕組み化され、スタイルを固めて同じものを生産していくと「事業」になってしまう。成田にとってそれは本意ではなく、いわば「部活」のような状態をどうやって保っていくかが重要と語った。

公式YouTubeで配信中。ノーカット版は 公式HPで配信している。

『夜明け前のPLAYERS』
公式HP:PLAY VIDEO STORES
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写真提供:(C)日テレ

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