10月からビールが安くなる 一方で「第3のビール」は1ケース約200円値上がり 駆け込み需要にあの手この手

10月からお酒に関する税率が改正され、ビール系飲料の値段が変わります。いわゆる「第3のビール」が値上がりする一方で、ビールは値下がりに。販売店の戦略を取材しました。

歴史的な物価高が続く中で、10月に控える「ビール減税」。「ビール」の税率が下がる一方で、税率が引き上げられるのが「第3のビール」です。

「第3のビール」とは、麦芽以外の原料を使ったものや発泡酒に他のアルコール飲料を加えたビールテイスト飲料のこと。350ミリリットルあたりの税率はこれまで37.8円でしたが、9円程度引き上げられ「発泡酒」と同じに。

販売店を訪れると…

(記者)
「こちらの店では通常の売り場に加えて、第3のビールの特設コーナーが用意されています」

ひときわ目を引くのが山積みに置かれた「第3のビール」。値上げに関するポップも設置されています。

さらに、一部の商品は食用油などもつけてお得感を出すなど、駆け込み需要を狙ってアピールします。

(イオンリテール東海カンパニー リカー担当・浅野哲也さん)
「9月末までの2週間に、駆け込みでお買い物いただける方が多いので、我々も仕入れを増やして対応している」

10月から「第3のビール」は、1ケースあたりで200円ほど値上がりするとみられています。買い物客は…

(70代男性)
「毎日飲んでいるので、(価格が)上がると痛い」
(70代女性)
「なるべく安くお願いしたい」
(60代女性)
「困っちゃいます。9月いっぱいまでには買いだめしておいた方がいいかな」

一方で、「ビール」の税率は350ミリリットルあたりで6円あまり下がります。

(イオンリテール東海カンパニー リカー担当・浅野哲也さん)
「ビールは10月1日以降、減税という形で、価格が下がるので需要が上がると想定して、10月1日以降はビールの仕入れを増やしながら対応していきたい」

3年後の2026年にはもう一段の改正があり「ビール」・「発泡酒」・「第3のビール」の税率は、最終的に350ミリリットルあたり54.25円に統一されることに。

「ビール系飲料」をめぐる競争が一段と激しくなりそうです。

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