長崎県北部に線状降水帯、15日 平戸で500ミリ超 土砂災害などへの警戒を

冠水した市道で動けなくなった車両=15日午後1時25分、平戸市中野大久保町(写真は一部加工)

 前線に暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で大気の状態が不安定になり、県北部では15日、線状降水帯による猛烈な雨が降った。長崎地方気象台によると、13日午後10時の降り始めから15日午後4時までに、平戸で少なくとも509ミリ、松浦で445.5ミリが降り、いずれも平年の9月降水量の2倍を超えた。
 15日の1時間降水量は平戸85.5ミリ、松浦84ミリ、新上五島町有川56.5ミリなど。県災害警戒本部によると、佐世保市の住家で床下浸水が1件あった。同日午後5時現在、佐世保、松浦両市は計4万3658人に避難指示を発令し、平戸市と北松佐々町は計3万3048人に高齢者等避難を出した。
 西肥バスは始発から一部で運行を見合わせ、午前11時50分ごろから通常運行を再開。松浦鉄道は佐世保-伊万里で運転見合わせが生じ、16日も始発から同区間の運転を見合わせる。県警交通規制課によると、高速道路と県道で最大計4区間が全面通行止めとなった。
 気象台によると、これまでの大雨で地盤がゆるんでいる場所もあり、土砂災害などへの警戒を呼びかけている。


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