空へ川へ 解き放つ生命 寒河江で「放生会」

生き物への感謝を込め、ハトを大空に放った寒河江八幡宮例大祭の神事「放生会」=寒河江市・道の駅寒河江チェリーランド河川敷公園

 寒河江市の寒河江八幡宮例大祭神事の一つで、生き物に感謝の思いを表す「放生会(ほうじょうえ)」が15日、同市の道の駅寒河江チェリーランド河川敷公園で行われた。子どもたちがハトを空に、アユを川にそれぞれ放ち、命の大切さを考えた。

 同八幡宮総代など関係者約30人と同市白岩小3年生15人が出席。神事に続き、「解き放て」の掛け声とともにハト18羽が入った箱を児童が開け、元気に飛ぶ姿を眺めた。近くの寒河江川ではアユの成魚36匹を放流した。16、17の両日に奉納される県指定無形民俗文化財「寒河江八幡宮流鏑馬(やぶさめ)」に登場する馬3頭の足に川からくんだ水をかけ、清めた。

 参加した同校の木村颯汰(そうた)君(9)と渋谷咲樹(さき)さん(9)は「貴重な経験ができた。生き物を大切にしたい」「食事の時は『ありがとう』という気持ちを忘れない」と話した。この日は同八幡宮で例大祭と神楽の夕べも行われた。

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