那須の雪崩事故後の積雪状況 山岳救助隊が証言

那須町で登山講習中だった大田原高校の生徒と教諭合わせて8人が雪崩に巻き込まれて死亡した事故で、業務上過失致死傷の罪に問われている講習会の責任者だった教諭3人の裁判が15日、宇都宮地方裁判所で開かれ、当時、救助を行った山岳救助隊の男性が現場に積もった雪の深さなどについて証言しました。

業務上過失致死傷の罪に問われているのは、当時の講習会の責任者の猪瀬修一被告57歳と8人が亡くなった大田原高校の班を引率していた菅又久雄被告54歳、それに後続の班を引率していた渡辺浩典被告60歳の3人の教諭です。

裁判では雪崩を予見できたかなどが争われています。15日の裁判では弁護側の証人尋問として、現場で救助活動を行った那須山岳救助隊の副隊長だった男性が証言台に立ちました。

弁護側から雪崩に巻き込まれた生徒らのもとに歩いて向かった際の積雪状況について問われると、「深いところでひざ下くらい浅いところでふくらはぎの真ん中くらい」と証言しました。

一方で男性は雪崩が起きやすい地形について傾斜が18度以上であればどこでも起こりうるといい、検察側から生徒らを救助した場所の傾斜について問われると、「18度くらいの斜度はあった」と述べました。

次回の公判は10月13日に開かれます。

© 株式会社とちぎテレビ