「戦争遺跡の保存を」横須賀でシンポ、記憶の継承に向けて 旧軍航空隊の野島掩体壕を見学

シンポジウムの参加者に特別公開された旧日本海軍横須賀航空隊の野島掩体壕=横浜市金沢区

 太平洋戦争中などに建設された戦争遺跡の保存をテーマにした全国シンポジウムが16日、横須賀市の追浜地域で開会した。初日は旧日本海軍横須賀航空隊の野島掩体壕(えんたいごう)跡(横浜市金沢区)の見学会などを実施。沖縄や岩手などから参加した約150人が課題や将来像などについて話し合い、戦争の記憶を継承していく。18日まで。

 シンポジウムは「戦争遺跡保存全国ネットワーク」が1997年から毎年開催しており、県内でも陸軍登戸研究所のあった川崎、連合艦隊司令部地下壕のあった横浜で開かれてきた。

 横須賀での開催は初めてで、NPO法人「アクションおっぱま」などによる実行委員会が運営に当たった。

 旧海軍の拠点だった横須賀は、全国でも有数の建物や地下壕、要塞(ようさい)といった戦争遺跡が残るものの、老朽化や都市化などで壊されることも少なくない。

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