沈没の空母「赤城」の撮影成功 国際研究チームが初

撮影された旧日本海軍の空母「赤城」。船首部分に菊の御紋が確認できる(オーシャン・エクスプロレーション・トラストのサイトから)

 【ロサンゼルス共同】日米の専門家らが参加する国際的な研究チームは15日、太平洋戦争のミッドウェー海戦で沈没した旧日本海軍の空母「赤城」の映像を捉えることに成功したと発表した。公開された映像では船首部分にある菊の御紋や船体の機銃などが確認できる。同チームは、こうした映像による「赤城」の調査は初めてとしている。

 調査は今月8~12日にミッドウェー島南東の海域で実施。潜水艇などで水深5100メートルより深いエリアを3回にわたって探査し、「赤城」と空母「加賀」、米空母「ヨークタウン」の3隻を調べた。

 1942年6月、ハワイ北西にあるミッドウェー島攻略を目指した旧日本軍は、周辺海域で米軍に大敗、「赤城」「加賀」など主力空母4隻と多くの航空機、人員を失い、太平洋戦争の転換点となった。

 2019年には米調査チームがミッドウェー海戦を巡る探査プロジェクトで音波探知機(ソナー)を使って船影を発見、形状や場所から「赤城」と特定していた。

撮影された旧日本海軍の空母「赤城」の船体(オーシャン・エクスプロレーション・トラストのサイトから)
空母「赤城」=1941年(米国立海軍航空博物館のホームページより)

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