ロシア軍、南部要衝の防衛強化 ザポロジエ州、英分析

ロシア軍による弾道ミサイル「イスカンデル」の発射演習=2022年2月、ロシア南部アストラハン州(タス=共同)

 【キーウ共同】英国防省は17日、ロシアが占領するウクライナ南部ザポロジエ州の要衝トクマク周辺でロシア軍がここ数日、防衛線を強化しているとみられるとの分析を発表した。検問所や対戦車障害物を設置、新たな塹壕を掘っているもようだという。ウクライナの反転攻勢に対するロシアの懸念の高まりを示していると指摘した。

 米戦争研究所は16日、ザポロジエ州西部ではウクライナ側の前進でロシア側は防衛優先を迫られ、東部ドネツク州から有力部隊を再配置しているとみられると発表した。

 ウクライナ東部ハリコフ州の村落で16日、ロシア軍の対戦車ミサイルが乗用車を直撃し、市民2人が死亡、1人が負傷した。同州の別の地域ではロシア軍のミサイル攻撃で民間人5人が負傷した。弾道ミサイル「イスカンデル」による攻撃だったとみられる。ウクライナメディアが報じた。

 英国防省は16日、ロシア軍が今冬にウクライナの電力インフラを攻撃するため巡航ミサイルを備蓄している可能性があると分析した。

ロシア軍の侵攻状況

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