河北町の「谷地どんがまつり」が16日、開幕し、谷地八幡宮(林重陽(しげあきら)宮司)の神職を務める林家が、門外不出として伝承している国指定重要無形民俗文化財「林家舞楽」が同八幡宮で奉奏された。厳かで歴史ある舞に、訪れた観客が見入った。
林家舞楽は860(貞観(じょうがん)2)年に林家の祖で四天王寺(大阪市)の楽人・林越前守政照(はやしえちぜんのかみまさてる)から伝わったとされる。今年は装束や面が新調・修繕されてから初めての奉奏。祖先に祈りを込めて舞う「燕歩(えんぶ)」で始まり、威厳に満ちた赤く高い鼻の面をかぶる「散手(さんじゅ)」、子どもが演じる童舞の「還城楽(げんじょうらく)」など7演目が、龍笛(りゅうてき)や太鼓の音に合わせて披露された。戦に勝利し喜ぶ古代中国の王を演じた「陵王(りょうおう)」では、迫力ある舞が演じられた。
初めて見たという東根市大富小4年尾崎拓己君(9)は「独特な動きが面白かった」と話していた。17日にも披露される。まつりは18日まで。