大分県内、ツーリング中のライダー死亡事故相次ぐ 8月から9月上旬までに3件【大分県】

違反車両を取り締まる白バイ隊員=16日、臼杵市野津町

 県内でツーリング中のライダーが死亡する交通事故が相次いでいる。8月から9月上旬までに3件発生し、いずれも40代の男性3人が命を落とした。秋の行楽シーズンを迎え、県警はオートバイの安全運転の呼びかけを強化。3連休初日の16日は、臼杵市野津町の国道10号で白バイとヘリコプターによる大規模な交通取り締まりをした。

 午前10時半ごろに交通機動隊の白バイ6台が集まった。工藤剛司副隊長(58)が「正面衝突の事故が起きないよう取り締まりをしてほしい」と訓示。反対車線にはみ出して追い越しをする運転の摘発に力を入れた。上空では県警ヘリ「ぶんご」も違反車両を捜した。

 県警によると8月以降、バイクの死亡事故は4件で、このうちツーリング中が3件を占めた。▽8月5日、大分市の広域農道で軽トラックと正面衝突▽19日、九重町の県道でガードレールに接触して転倒▽9月10日、日田市の県道でワゴン車と正面衝突。いずれもカーブで発生した。

 春と秋の行楽シーズンは仲間と長距離運転を楽しむライダーが増え、バイクの重大事故も多発する傾向がある。2013年から今年8月末までの統計で、死者・重傷者が最も多いのは5月の33人。次いで10月が23人となっている。

 死亡事故の約7割はカーブで起きており、速度の出し過ぎや運転操作の誤りが主な原因。手前で減速するといった運転技術のほか、ツーリングの際は体力を過信せずに小まめに休憩を取ることも事故防止に有効という。

 県警交通企画課の田口哲浩次席(50)は「ヘルメットとプロテクターを着けて身を守ってほしい。事前に計画を立ててルートを把握し、安全運転を心がけて」と話した。

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