協会けんぽ山形の健診受診率、過去最高 22年度・被保険、被扶養とも全国一

 全国健康保険協会(協会けんぽ)山形支部の2022年度の健診受診率が、被保険者、被扶養者ともに全国で過去最高となった。都道府県別で被保険者は10年連続、被扶養者は13年連続で全国1位となり、山形支部は県内企業・団体の健康経営に対する意識向上が受診率向上の要因になったとみている。

 山形支部によると、22年度は40歳以上の被保険者16万4348人を対象とした特定健康診査の実施率が90.8%で、全国で過去最高だった21年度からさらに4.6ポイント上昇した。2位の島根県は84.9%で、全国平均は65.2%だった。

 同じく40歳以上で被保険者の家族ら被扶養者3万5479人の実施率は42.1%で、21年度から0.8ポイント伸びた。全国平均は27.7%。特定健康診査は▽腹囲などの身体測定▽血圧測定▽肝機能検査▽尿検査―など八つが基本項目となる。

 山形支部は16年に、県内事業所を対象に「やまがた健康企業宣言」をスタートさせた。会社単位で健康増進を促し、働きやすい環境整備を応援する制度で、登録数は8月末現在で1552社に上る。19年には、県内商工会など経済団体と健康経営の普及に関する連携協定を結び、従業員の健診受診率向上を図っている。

 県内各地域に健診実施機関があるなど、本県の特有の点を挙げた上で、山形支部の担当者は「事業主の健康経営の意識が高く、定着していることが高い受診率を維持している要因ではないか」と分析している。

© 株式会社山形新聞社