ジェイテクト、燃料電池自動車向け第3世代「高圧水素供給バルブ」「高圧水素減圧弁」を開発。水素ドローン用も想定

開発背景

20年以上の技術開発及び2世代に亘る市販車への世界トップレベルの量産実績を通じて培った燃料電池製品の小型軽量・高信頼性といった強みを活かし、、水素社会の拡大を見据え、商用車向けに高流量対応となる第3世代の開発した。

<参考:ジェイテクトのFC技術の沿革> ・2002年~ 油圧パワーステアリングで培った流体技術を応用してFC事業に着手 ・2014年~ トヨタ自動車株式会社の初代「MIRAI」向けに両製品の供給を開始 ・2020年~ 新型「MIRAI」向けに第2世代を量産開始

製品の概要

ジェイテクトが手掛ける高圧水素用供給バルブ及び減圧弁はFCEVの高圧水素貯蔵システムに搭載されており、高圧水素システムの肝である基盤技術だ。

高圧水素供給バルブ

  • ・高圧水素が貯蔵されているタンクに装着され、高圧水素を適正量で供給する製品
  • ・異常時、火災時に供給停止する安全機能を備える

高圧水素減圧弁

  • ・バルブから供給された高圧水素を燃料電池スタックで必要な圧力に調整(減圧)する製品
高圧水素供給バルブ及び高圧水素減圧弁 搭載箇所

今回の開発品の特長

部品点数削減及び小型・軽量化

高圧水素供給バルブのIN/OUTポートを共通1ポート化。これによりシステム簡素化にも貢献

FCEV商用車導入拡大に貢献

  • (1)水素供給流量増大で乗用車より多量の水素を消費する商用車のFCEV化に貢献
    高圧水素供給バルブ…従来品比200%、高圧水素減圧弁…従来品比130%
  • (2)高圧水素供給バルブの水素ガス流路拡大で、水素充填時間を短縮
  • (3)疲労寿命向上により、商用車に求められる長時間使用に対応
    ジェイテクトが長年培ってきた高信頼性をさらに高くし、製品寿命向上

HYDROGEN Technology EXPOへの出展

量産中の第2世代の製品に加えて、第3世代「高圧水素供給バルブ」及び「高圧水素減圧弁」を展示する。

今後の展望

乗用車向けのみならず、今後は商用車、建機、鉄道、船舶といった大型モビリティ領域をはじめ、普及が期待されるドローンへの活用など、様々なシーン・ニーズに合わせた提案によって、水素社会の発展に貢献していくとしている。

▶︎ジェイテクト

© 株式会社プロニュース